2007-01-01から1年間の記事一覧

第九交響曲

[エッセイ 194](新作) 第九交響曲 天皇誕生日が過ぎクリスマスが終わっても、第九を聴かないと年が越せないというのが昨今の風潮である。その第九と年の瀬が結びつく根拠はどこにもない。どうやら、オーケストラ楽団員の年越し資金をひねり出すために、…

とうじ

[風を感じ、ときを想う日記](134)12/23 とうじ 昨日は、午前中の割合早い時間に近所のスーパーを覗いてみた。土曜日に特売日が重なったためか、すでに結構な賑わいを見せていた。正面玄関の一番目立つ場所には、柚子とカボチャがたくさん並べられ…

坊ちゃんの温泉

[エッセイ 193](新作) 坊ちゃんの温泉 ・・・四日目の晩に住田と云う所へ行って団子を食った。此住田と云う所は温泉のある町で城下から汽車だと十分許り、歩行いて三十分で行かれる、料理屋も温泉宿も、公園もある上に遊郭がある。・・・ おれはここへ…

年賀状づくり

[風を感じ、ときを想う日記](133)12/16 年賀状づくり 今年も、喪中のハガキがたくさん届けられてきた。最近は、お付き合いいただいている本人のご家族から送られてくることも多い。住所録が、少しずつ細っていくのはなんとも寂しい。 その一方、新…

落ち葉のじゅうたん

[風を感じ、ときを想う日記](132)12/12 落ち葉のじゅうたん カシャッ、カシャッ。すごく乾いた音である。そういえば、この落ち葉たち、ここ数日のうちに降ってきたもののようである。幾重にも重なり合っているが、まだ一度も雨には当っていないよ…

一豊と龍馬

[エッセイ 192](新作) 一豊と龍馬 誰がいいだしたか、日本三大がっかり名所というランキングがある。札幌の時計台と高知のはりまや橋、これには誰も異存のないところであるがあとの一つは定かでない。一、二があって三、四がないというところだろうか。…

ユリカモメ

[風を感じ、ときを想う日記](131)12/8 ユリカモメ 小春日和に誘われて、いつもの川まで出かけていった。引地川は透きとおり、川底が驚くほどよく見えた。そういえば、大きな黒い鯉はいくらでもいるが、その子供たちは見たことがない。 そう思ってよ…

予防注射

[風を感じ、ときを想う日記](130)12/6 予防注射 今年もインフルエンザの流行が心配される。近所のお医者さんからは、予防注射は早めに予約しておいた方がいいとすすめられた。ワクチンの量にも限りがあるということなのでその場で頼んでおいた。も…

鳴門海峡

[エッセイ 191](新作) 鳴門海峡 四国八十八ヵ所・霊場巡りの一番札所は、鳴門海峡に程近い霊山寺である。私たちの四国一周の旅も、その鳴門海峡からスタートした。 鳴門海峡は、四国東北端の大毛島と淡路島に挟まれた海峡である。瀬戸内海は、この海峡…

四国一周の旅

[風を感じ、ときを想う日記](129)11/29 四国一周の旅 四国を、駆け足で一周してきた。ある旅行社の企画した「まるごと四国12景めぐり3日間」という欲張った名前のバスの旅である。 1日目 徳島空港⇒鳴門公園⇒日和佐・薬王寺⇒御厨人窟⇒室戸岬⇒高…

トイレのトラブル

[エッセイ 190](新作) トイレのトラブル 近所のお宅から、パリパリの青い葉っぱのついた立派な大根をいただいた。大根本体はもちろん、葉っぱも私の大好物である。青い柔らかい部分を茎から削ぎとり、塩もみにするか油揚げと一緒に煮るといっそう食が進…

勤労感謝の日

[風を感じ、ときを想う日記](128)11/23 勤労感謝の日 今日は勤労感謝の日、この祝日が制定されるまでは新嘗祭の日であった。勤労を尊び、収穫に感謝する日であることに変りはない。今朝のNHKニュースは、ニューヨークの感謝祭(Thanksgiving Day:…

サツマイモ

[エッセイ 189](新作) サツマイモ 100グラムあたり税込み98円、1個平均300円少々。近所のスーパーに並べられているナルト金時の値段である。出されれば食べるし、食べてみればうまい。しかし、こんな高い値段で買ってまで食べる気にはなれない…

高校の同期会

[風を感じ、ときを想う日記](127)11/14 高校の同期会 「エッ、どこか身体の具合でも悪いの?」「イヤッ、みんなそれぞれ都合があって、朝食後すぐ解散したのだ!」。お昼に帰宅した直後の会話である。 高校同期会の2日目は、紅葉狩りをかねてみん…

会社のOB会

[風を感じ、ときを想う日記](126)11/11 会社のOB会 今年は、立冬になってもちっともそれらしくない。3日前の日記でこんな感想を書いた。ところが、2日後の昨日は、あまり気温が上がらず雨まで降って肌寒い一日となった。やはり、冬はついそこま…

立冬

[風を感じ、ときを想う日記](125)11/8 立冬 今日は二十四節気でいう立冬である。たしかに、太陽の角度は低くなり、差し込む光はずいぶんと弱くなってきた。 木枯らしという言葉がある。半月前の霜降から、今日の立冬までに吹く寒い北風をそう呼ぶそ…

[エッセイ 188](新作) 菊 いま、菊が満開である。近所でも、丹精こめた立派な鉢植えを見かけることができる。品評会に出すような、あの大輪の豪華な花である。「立派に育てられましたね」。この一言を残さずには、前を通り過ぎることもできないほど、作…

過疎地のバス

[風を感じ、ときを想う日記](124)10/31 過疎地のバス 昨日までの一週間、実家に帰ってきた。一度大雨に降られたが、おおむね好天に恵まれ予定は順調にすすんだ。 それにしても、山陽本線大畠駅からのバスの便が極端に悪くなった。列車も本線とはい…

東京東和町人会

[風を感じ、ときを想う日記](123)10/22 東京東和町人会 昨日、東京東和町人会という同郷出身者の会合に出席した。来賓を含め90名近いにぎやかなパーティーであった。会場は、縁あって築地本願寺の宴会場をお借りした。この種の会合としてはかな…

稲作

[エッセイ 187](新作) 稲作 散歩中、稲刈りの現場に出会った。里山と住宅地に囲まれた狭い場所なので、昔とあまり変りのない風景である。それでも、私の子供の頃と決定的に違うものが二つあった。一つは、稲刈りの作業をしているのが大型のコンバインで…

車検

[風を感じ、ときを想う日記](122)10/15 車検 自動車には、カナヅチくらい積んでおいたほうがいいといわれる。誤って川や海に転落したとき、車が水没する前に脱出しようとしてもドアは水圧で開かないそうだ。そこでウインドウガラスを開けようとす…

金木犀

[風を感じ、ときを想う日記](121)10/11 金木犀 どこからともなく奥ゆかしい香りが漂ってくる。ふと足を止め、顔を上げてあたりを見回す。ああ、ここにあったか。その存在を確かめ、なんとなく安心してまた歩みを進める。 わが家のまわりには、たく…

アナフィラキシー

[エッセイ 186](新作) アナフィラキシー 食欲の秋、スポーツの秋というが、その二つが間違って重なったとき、楽しみは苦しみに変わる。場合によっては命にさえかかわる。 突然、ひとつふたつと首のまわりに蚊に刺されたときのような膨疹(ボウシン)が…

ハロウィン・グッズ

[風を感じ、ときを想う日記](120)10/6 ハロウィン・グッズ “Trick or treat! (お菓子をくれないといたずらするよ!)”。仮装した子供たちが、こう叫んで家々を訪ねる。応対に出たその家の主人は、 ”Happy Halloween (ハロウィン。おめでとう)”と…

ウォーキングの再開

[風を感じ、ときを想う日記](119)10/3 ウォーキングの再開 昨日、数カ月ぶりで本格的なウォーキングを楽しんだ。私のウォーキングといえば、引地川親水公園までの往復とその周辺の散策である。ルートは4~5通りあるが、途中はいずれの道も変化と…

同窓の集い

[風を感じ、ときを想う日記](118)9/30 同窓の集い 昨日、高校の同窓会があった。場所は市ヶ谷のいつものホテルである。例年よりやや寂しい感じはしたが、その分中身の濃い集いになった。 その母校は、郡内のもう1校と統合され、今年の4月から新し…

タイムカプセル

[エッセイ 185](新作) タイムカプセル このところ、近所のスーパーやコンビニでは、ロール状に巻かれたピンク色のごみ袋を目立つ棚に並べている。私たちの市でも、10月からごみ処理が有料化されることになったのだ。ごみ袋の値段、つまり私たちがごみ…

十五夜お月さん

[風を感じ、ときを想う日記](117)9/26 十五夜お月さん 何年かぶりで名月を観たおもいがする。月を遮るような雲のかけらも、煙やチリさえも見当たらない。月の背後には深い漆黒の世界が広がり、中秋の名月をさらに際立たせてみせた。 あまりの美しさ…

ヒガンバナ

[風を感じ、ときを想う日記](116)9/24 ヒガンバナ あんなに暑かったのに、きのうの秋分の日をさかえに急に涼しくなった。暑さ寒さも彼岸まで・・の言い伝えに応えたつもりだろうか。なんとも律儀なことである。 リチギといえば、彼岸花もそうだ。今…

バッテリー

[風を感じ、ときを想う日記](115)9/20 バッテリー この暑さ、どうやら彼岸の中日まで、めいっぱいがんばるつもりらしい。そんななか、昨日おとといと、少し息切れしたようにチョッピリ涼しさが蘇ってきた。 このキャンスを見逃す手はない。さっそく…