2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

花の命は短くて・・

[風を感じ、ときを想う日記](153)3/30 花の命は短くて・・ 桜花の下に張られた紅白の幕を背に、おばさんたち6人による琴の演奏が始まった。尺八のおじさん1人も加わって華?を添えている。親子で口ずさめるおなじみの曲が、辺りをやわらかな雰囲…

春のせめぎあい

風を感じ、ときを想う日記(152)3/27 春のせめぎあい 弥生も半ばになると、南から春の暖気が元気よく押し寄せてくる。ところが、日本の北の空には冬の寒気ががんばっていて、なんとかそれを押し戻そうとする。三歩前進二歩後退ならぬ三寒四温を繰り…

8勝7敗

[風を感じ、ときを想う日記](151)3/24 8勝7敗 千秋楽、横綱同士の相星決戦はさすがに面白かった。朝青龍が勝ったことで、大相撲もひとまず安泰である。 ただ、その下の役力士たちはいただけない。 大関の成績は、琴欧州2-13(内6休)、琴光…

唐人お吉

[エッセイ 202] (新作) 唐人お吉 下田港に注ぐ稲生沢川に沿って国道414号線を北上すると、「お吉が渕」という標識が目に入ってくる。ヘエー、唐人お吉が身投げでもしたところなのかネエ。前回そこを通ったとき、なにも知らないままそんな冗談をいっ…

黒、そして黒

[風を感じ、ときを想う日記](150)3/22 黒、そして黒 千代大海の、右ノドワが白鵬の動きを止めた。次の瞬間、千代大海は思い切って左にひらいた。白鵬は前につんのめり、勢いあまって土俵の外に飛び出した。私の大嫌いな引き技であるが、これほどき…

さくらんぼうの花

[風を感じ、ときを想う日記](149)3/19 さくらんぼうの花 お正月を送ったのは二ヵ月半も前なのに、あっという間に立春が過ぎ、目の前に彼岸がやってきた。春が待ち遠しかったはずなのに、いざその時がきてみると、ちょっと早すぎると文句の一つもい…

e-Tax

[エッセイ 201](新作) e-Tax 納税シーズンが近づくと、税務署から確定申告の用紙が送られてくる。確定申告は、年金受給者には必ず付いてまわる作業である。もっとも、従来から医療費の還付請求をしているので、わが家にとってはおなじみの作業では…

春雷明け

[風を感じ、ときを想う日記](148)3/15 春雷明け 引地川の中洲の芦が無残になぎ倒されている。水嵩はかなり低くなってはいるが、濁り具合は昨夜のままだ。谷が深ければ山は高いといわれるが、今日の抜けるような晴天が、昨夜の春雷のすごさを物語っ…

五十花繚乱

[風を感じ、ときを想う日記](147)3/13 五十花繚乱 ふと見上げると、木蓮の白い花びらが半分開きかけている。明日にも、ハスの花に似たシルエットが青空に浮き上がるかもしれない。そして数日もすれば、通りの両側は白い大ぶりの花で覆いつくされる…

春先のゴルフ

[風を感じ、ときを想う日記](146)3/11 春先のゴルフ けたたましい目覚しの音が春眠を破った。ベルの音は、最初は優しく、いつまでも起きないでいるとだんだん大きくなるよう作られている。けたたましく聞こえたのは、暁を覚えず熟睡していたためら…

梅と桜と夕陽と朝日

[エッセイ 200](新作) 梅と桜と夕陽と朝日 早暁、空と海の境目がやっと見分けられるようになってきた。下半分は真っ暗なままであるが、上半分がすこしずつ明るさを増し、それが徐々に赤みを帯びてくる。突然、その境界線から強烈な閃光が放たれ、黄金色…

雛祭り

[風を感じ、ときを想う日記](145)3/3 雛祭り 空がどんよりとして、遠くの景色がぼんやりとしか見えない。富士見坂から富士山を眺めるなど、とてもできる相談ではない。春霞?杉花粉?いや、今日の主役は中国から飛んできた黄砂のようだ。 今朝の天気…

新世代DVD

[エッセイ 199](新作) 新世代DVD ミスターVHSことビクターの元副社長・高野鎮雄氏は、NHKのプロジェクトXにも取りあげられた。「窓際族が世界規格を作った」~VHS執念の逆転劇~と題し、2000年4月に放送された。高野氏の活躍の舞台・…