2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ユングフラウ

[エッセイ 353] ユングフラウ 私たちは、スイス山岳観光の最大の目玉、ユングフラウ山地を目の前にしていた。左からアイガー(標高3,970m)、メンヒ(4,107m)、そしてこの日の主役ユングフラウ(4,158m)が連なって見える。一行は、起点駅の一つラウター…

モン・ブラン

[エッセイ 352] モン・ブラン 朝焼けマッターホルンに堪能したその日、私たちはマルティニを経由して、モン・ブランの門前町、フランスのシャモニ・モン・ブランに入った。周りを4,000m級の山々に囲まれて、まるで巨大な塀の中にいるようだ。はるかに…

マッターホルン

[エッセイ 351] マッターホルン マッターホルンの玄関、ツェルマットに着いたのはもう夕方に近かった。空はどんよりと曇り、小雨さえぱらついていた。この町から、その美しい姿が眺められるというが、このお天気ではとても無理な相談だろう。旅行社のスケ…

七月の風

[風を感じ、ときを想う日記](521)7/12 七月の風 私たちの町内には、ゆうゆうクラブという老人の会がある。そのメンバーに向けて、毎月初めに「ゆうゆう通信」というお知らせが配布される。会員の動向や行事の案内が中心で、いわばミニ機関紙といっ…

アレッチ氷河と氷河特急

[エッセイ 350] アレッチ氷河と氷河特急 雪に覆われた高い山々の間を、大きなSの字を描きながら緩やかな角度で下っていく。山あいに造られた初心者向けの巨大なゲレンデのようだ。その表面に、轍や爪あとのような筋が、何本も縦に並行して付けられている…

胃カメラ’12

[風を感じ、ときを想う日記](520)7/7 胃カメラ’12 今日、胃カメラによる胃がんの検査を受けた。今年で3回目になる。胃がんは、その進行速度から、年に1回くらいは検査した方がいいといわれている。自身でもそう納得し、市の実施する「特定健康診査…

スーツケースの破損

[風を感じ、ときを想う日記](519)7/3 スーツケースの破損 スイス旅行に満足し、自宅に帰り着いたのは6月24日(日)のお昼前だった。昼食を済ませ、荷物を整理しはじめて愕然とした。スーツケースのトップ部分が大きくひび割れていたのだ。しまっ…

アルプスの少女ハイジのふるさと

[エッセイ 349] アルプスの少女ハイジのふるさと 日本のテレビアニメ「アルプスの少女ハイジ」の原作は、スイスの作家ヨハンナ・シュピーリによって1880年に発表された児童文学である。原題は「ハイジ(Heidi)」といい、約50カ国語に翻訳され、累…

今年の梅ジャム

[風を感じ、ときを想う日記](518)7/1 今年の梅ジャム 旅行に出かけている間にも、季節は着実に進んでいた。わが家の庭の、梅雨どきの恵みである梅が、一週間あまりの間にその様相を一変させていた。出かける前、まだ青々としていた実が、ひと回り大…