2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ミモザ

[風を感じ、ときを想う日記](74)2/26 ミモザ 最近、公園などで高木の黄色い花を見かけることがある。たまに民家の庭先などでも出くわすことはあるが、なぜか違和感を伴うことの方が多い。やはり、バターやチーズが好まれるお国から来たもののようだ…

富士見坂のさくら

[風を感じ、ときを想う日記](73)2/25 富士見坂のさくら 私鉄の駅にまっすぐ通じる広い通りは、手前300メートルあたりから上り坂になる。坂は100メートルあまり続くが、左側は下方に落ち込む急峻な土手になっている。 そこは、雑木混じりに雑草…

二つの故宮博物院

[エッセイ 160](新作) 二つの故宮博物院 さきごろ、台湾の台北にある故宮博物院が、大改装を終え全面開館したという。3年近い歳月と約25億円の費用をかけ、延べ床面積も従来の1、6倍にあたる2万4千平米にまで広げたということだ。 台北の故宮博物…

さくら多毛作論

[風を感じ、ときを想う日記](72)2/17 さくら多毛作論 白梅が咲き始めたのは一月下旬、以来近隣で梅の花の途絶えたことはない。その色は、白に続いて濃いピンク、そして深い紅へと継がれてきた。そんな中、晩生のうすいピンクはやっと二分咲きにまで…

返り花と旬の花

[風を感じ、ときを想う日記](71)2/14 返り花と旬の花 グリーンベルトに植えられたつつじが、今日も返り花を数輪つけている。昨秋から、もう数ヶ月も続いている現象である。別に珍しいことではないようだが、この冬はそれが各所で目にとまる。 安倍首…

チョコレート

[エッセイ 159](新作) チョコレート バレンタインデーが近づくにつれ、デパートやスーパーのチョコレート特設コーナーはいっそうの賑わいを見せはじめた。品揃えはもとより、飾りつけもますます華やかになってきている。 バレンタインデーの関連だけで…

水温む

[風を感じ、ときを想う日記](70)2/8 水温む 土手の斜面では、豆粒のような小さな空色の花が開きはじめた。振り返ると、いま抜けてきた雑木林の隙間から、白や紅色の梅の花が垣間見える。 自宅から20分あまりの、この引地川の川べりには、もう春が顔…

アニータさん

[風を感じ、ときを想う日記](69)2/5 アニータさん 1月31日、日本でいちばん有名なチリ人女性、アニータさんが来日した。なんでも、彼女の日本での体験をドラマ化する企画があり、その取材のために来たのだという。それにしては、日本テレビの「バ…

椿

[エッセイ 45](既発表 3年前の作品) 椿 庭の椿は、今日もけなげに咲いている。メジロが2羽、忙しくその蜜を吸っている。ときおり、ヒヨドリがやって来てそれに割って入る。 わが家の庭には椿が4本あるが、そのうちの2本が新年早々から花を付け始める…

枯れ野

[風を感じ、ときを想う日記](68)2/1 枯れ野 暖冬の1月もあっという間に過ぎ去った。みなさんからいただいた年賀状には、2等のお年玉も含まれていた。今年はなんだかついているようだ。1月はいぬる、2月はにげる、3月はさるというが、時の経つの…