2012-01-01から1年間の記事一覧

忘年会

[エッセイ 362] 忘年会 暮れの大掃除をしていたら、隠し芸のハウツウ本が出てきた。半世紀近くも前の古いものだ。珍芸・手品・お座敷遊び、ものまね・口上、舞・おどり、浪曲・落語、小唄・都々逸そして各地の民謡まで、あらゆる分野にわたって詳細に織り…

ユズとカボチャ

[風を感じ、ときを想う日記](547)12/22 ユズとカボチャ 冬至にあたる昨日、わが家でもユズとカボチャが用意された。買い求めたユズは、それなりに立派なものだった。このまま湯船に入れるには、いかにももったいないと考えた。そこで、二つ切りに…

ゆるキャラ

[エッセイ 361] ゆるキャラ 先ごろ開かれた「ゆるキャラグランプリ2012」で、わがふる里、山口県のマスコットキャラクター「ちょるる」が第2位に入った。ちょるるの第一印象は、目のくりくりした元気はつらつの坊やといったところである。ちょるると…

落ち葉の季節

[風を感じ、ときを想う日記](546)12/10 落ち葉の季節 紅葉シーズンも終わりに近づいてくると、上空から枯れ葉がどんどん舞い降りてくる。それが木枯らしに乗って特定の場所に集まる。わが家の車庫もその吹きだまりの一つのようだ。今日も車を使う…

十二月の風

[風を感じ、ときを想う日記](545)12/7 十二月の風 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。 ◇ ◇ ◇ あわただしさが木枯らしに乗ってやってきたのでしょうか。シクラメンのかおりが漂う私たちの街も、だんだん気ぜわし…

笹子トンネルの天井崩落

[風を感じ、ときを想う日記](544)12/3 笹子トンネルの天井崩落 体育館やプールなど、大きな空間の天井が落ちたという話はよく耳にする。しかし、中央高速の笹子トンネルの天井まで崩落するとは驚きである。 いったい、なぜコンクリートの天井板が落…

大山寺の紅葉狩り

[風を感じ、ときを想う日記](543)11/27 大山寺の紅葉狩り 見上げる参道の石段は、期待にたがわぬ見事な紅葉のトンネルだった。先月の末に、妙高高原で私たちを楽しませてくれた紅葉前線は、さらに色合いを深めながら1カ月をかけて相模の名山・大…

二日続きの同郷人会

[風を感じ、ときを想う日記](542)11/26 二日続きの同郷人会 今年の大島郡人会は、木曜日に文京区の椿山荘で開かれた。およそ70人が参加してにぎやかな会となった。来賓は、ふる里の町長のほか、町議会議員や町役場の幹部、さらには町内出身の県…

インフルエンザ予防接種

[風を感じ、ときを想う日記](541)11/22 インフルエンザ予防接種 今年も、インフルエンザの予防接種を受けた。まずは、説明書をじっくりと読まされた。予防接種についてよく理解し、リスクについても了解しておくようにいわれた。その上で、理解し…

投げ込みチラシ

[エッセイ 360] 投げ込みチラシ ある大手不動産会社の広告チラシが、わが家の郵便受けに毎日のように投げ込まれる。この地域で売りたい物件を探しています。この街で、物件を買いたいお客様に朗報です。内容は不動産の仲介が大半だが、ときにはそのチラシ…

十一月の風

[風を感じ、ときを想う日記](540)11/12 十一月の風 今月の「ゆうゆう通信」には、季節の巻頭挨拶として次の小文を載せた。 ◇ ◇ ◇ 紅葉前線が、里に向かって駆け足で降りてきています。豊かな稔りの秋を迎えたかと思ったらもう立冬です。 あたりの…

会社OB会’12

[風を感じ、ときを想う日記](539)11/8 会社OB会 ’12 今年も、会社OB会のシーズンがやってきた。永年、渋谷の有名ホテルを使ってきたが、今回は出費を抑えるためある社員クラブに会場を変えた。会員の高齢化が進み、冠婚葬祭にまつわる持ち出…

秋深し

[風を感じ、ときを想う日記](538)11/5 秋深し 秋は、今日を入れても立冬まであと2日しかない。彼岸のころには、まだ暑いあついといっていたのに、あっという間に暖房の要る季節になってしまった。最近、秋が短くなったとよく耳にするが、まったく…

妙高高原の紅葉狩

[エッセイ 359] 妙高高原の紅葉狩 早暁、山側のカーテンをそっと開けてみた。「おかあさん。妙高山のてっぺんに朝日があたっているよ!」。 なんとも不思議な巡り合わせである。今年の6月21日、スイスのマッターホルンの玄関口、ツェルマットで同地2…

ススキ

[エッセイ 358] ススキ 秋といえば名月、月見の脇役として欠かせないのが団子とススキである。いまそのススキの穂が、穏やかな陽光を浴びて銀色に輝いている。 子供のころ、遊びに夢中になって野山でよく手を切った。草刈りの手伝いで、うっかりやってし…

東京東和町人会 ’12

[風を感じ、ときを想う日記](537)10/22 東京東和町人会 ’12 今年も、町人会の総会が築地で開かれた。今回で40回目となる節目の会合だ。この日は、子供たちに取っておいてやりたいような運動会日和でもあった。そんな中、紅葉狩りの誘惑を振り切…

控え目な花

[風を感じ、ときを想う日記](536)10/15 控え目な花 通り過ぎようとしてふと立ち止まる。振りかえり、その出どころを確認すると、安心してまた歩き出す。鼻孔をくすぐるキンモクセイのあの甘いかおりに、昨日あたりから散策中に出会えるようになっ…

十月の風

[風を感じ、ときを想う日記](535)10/12 十月の風 私たちの町内には、ゆうゆうクラブという高齢者の会がある。そのメンバーには、毎月初めに「ゆうゆう通信」というお知らせが配られる。 今年度から、そのイントロ部分の執筆を担当させてもらってい…

東京駅丸の内駅舎

[エッセイ 357] 東京駅丸の内駅舎 昼下がりの穏やかな陽光に、赤褐色のレンガと白い花崗岩がひときわ鮮やかに映える。横に大きく広がったレトロなビルは、水色を基調とした超高層ビル群を周りに従え威風堂々とたたずんでいる。 いままでの駅舎でも圧倒的…

町内のゴルフコンペ

[風を感じ、ときを想う日記](534)10/6 町内のゴルフコンペ 当日の襲来が心配されていた台風18号は、結局2日も早く関東を通り過ぎていった。その日になって、あの心配は何だったのだろうというほどの好天に恵まれた。 出発は朝5時半と聞いていた…

高校同窓会

[風を感じ、ときを想う日記](533)9/30 高校同窓会 昨日の土曜日、高校同窓会のパーティーに参加した。今年の会場は、東京駅を望む八重洲のホテルだった。同窓会では初めてだが、私にとっては、八重洲会という名の会社OB会でおなじみの場所である…

一週遅れのヒガンバナ

[風を感じ、ときを想う日記](532)9/25 一週遅れのヒガンバナ 今年はヒガンバナの開花が遅れているという。暑さで地中の温度がなかなか下がらなかったからだそうだ。土の中で待機している球根たちも、あの残暑で彼岸にはまだ間があると思っていたの…

季節の交代

[風を感じ、ときを想う日記](531)9/23 季節の交代 やっと秋が来た。これで、少しは元気を取り戻すことができそうだ。それにしても暑い夏だった。弱者にはことのほか厳しい夏だった。 三日前の木曜日、彼岸の入りの翌日のことだ。市の総合球戯場では…

アリ

[エッセイ 356] アリ 先日、わが家の台所でアリの行列を見つけた。黒い筋は勝手口から食器戸棚へと続いていた。お目当ては、そこにしまってある蜂蜜のビンだった。さっそく、新たに侵入してこないよう、勝手口周辺に殺虫剤を撒いて行列を遮断した。その上…

フロントガラスの損傷

[風を感じ、ときを想う日記](530)9/10 フロントガラスの損傷 車で近くの国道を走っているとき、ピシッという音がした。なにが起こったか分からなかった。自宅に帰って、やっとその原因がわかった。フロントガラスに小石の当たった痕があった。運転…

九月の風

[風を感じ、ときを想う日記](529)9/7 九月の風 私たちの町内には、ゆうゆうクラブという高齢者の会がある。そのメンバーには、毎月初めに「ゆうゆう通信」というお知らせが配られる。 今年度から、そのイントロ部分の執筆を担当させてもらっている。…

猛烈なお湿り

[風を感じ、ときを想う日記](528)9/3 猛烈なお湿り 8月は、猛烈な暑さと干ばつに悩まされた。とくに、この月の雨量は、平年の4分の1しかなかったという。ところが、9月の声を聞いた途端、とてつもないお湿りがやってきた。わが家のあたりでも、…

大腸の内視鏡検査

[エッセイ 355] 大腸の内視鏡検査 先月受けた大腸がん検診の便の潜血検査で、“潜血反応があり精密検査が必要です”という判定が下った。精密検査とは内視鏡による直接検査のことだ。総合健康診断を受けたその医院で、専門の検査機関を紹介された。 本番一…

庭木の手入れ

[風を感じ、ときを想う日記](527)8/28 庭木の手入れ わが家の庭が、すっきりと明るくなった。待ちにまった植木屋が、3人のチームを組んで来てくれたのだ。伸び放題だった梅やヤマモモの枝が、バッサバッサと切り落とされた。松やマキの木も形良く…

名ばかりの処暑

[風を感じ、ときを想う日記](526)8/23 名ばかりの処暑 今日は二十四節気でいう処暑にあたる。ものの本によると、暑さが後退し、涼風が吹き始める。綿の花が咲き、稲などの穀物が実り始める。台風の発生が多くなるとある。なるほどそうだろう。立秋…