2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

汚染土壌と偽装生コン

[エッセイ 221](新作) 汚染土壌と偽装生コン わが家からそう遠くない所に、ある通信会社の社宅があった。約半世紀前に建てられたコンクリート造りの中層住宅4棟からなる団地である。10年くらい前から空室が目立つようになり、とうとうゴーストタウン…

交代劇

[風を感じ、ときを想う日記](205)9/29 交代劇 今年は、彼岸を過ぎても暑さが収まらないのでどうしたのだろうと思っていたら、二日遅れでちゃんと諺どおりになった。日本上空に居座っていた南の熱い空気が、やっと北の冷たい空気と入れ替わったよう…

トキ

[エッセイ 220](新作) トキ トキが佐渡の大空に舞った。1981年、佐渡に生息する日本最後の野生のトキ5羽が、一斉に捕獲されて以来実に27年ぶりのことだという。 佐渡のトキ保護センターを訪れたのは、もう十数年も前になる。まだ、「キン」や「…

永平寺

[エッセイ 73](既発表 4年前の作品) 永平寺 会社に入って3年目、25歳のころであったと思う。会社から、鎌倉の円覚寺に2泊3日の座禅に行ってこいといわれた。このとき、2年先輩の人たちは、1週間の永平寺の修行に出かけていった。頭を丸めて帰っ…

不幸中の幸い

[エッセイ 33](既発表 5年前の作品) 不幸中の幸い 「ガ・ガ・ガ・ガ・・・・」はっと我に返った。 きのうの秋分の日はとりわけ快適な日和であった。今年は夏が涼しかった分、その反動なのか9月が猛暑となった。いささかうんざりしていたところ、彼岸の…

秋分の日杯

[風を感じ、ときを想う日記](204)9/24 秋分の日杯 昨日は、ホームコース恒例の「秋分の日杯」というゴルフコンペに参加した。熱中症にかかりやすい私は、夏の間、屋外スポーツにはなるべく手を出さないようにしている。今夏も、6月第1日曜日の「…

曼珠沙華

[風を感じ、ときを想う日記](203)9/22 曼珠沙華 彼岸の入りとともに、今年もあちこちで赤い花が目につくようになった。さっそく、彼岸花の名所である小出川の土手を訪ねてみた。両岸に、何百メートルにもわたって深紅の帯が連なっている。 小出川は…

台風13号

[風を感じ、ときを想う日記](202)9/20 台風13号 今日9月20日は、立春から数えて230日目にあたる。今年初めて本土に近づいてきた台風13号は、“二百二十日”からは10日、“二百十日”からは20日も遅れてやってきたことになる。 予報では、…

流鏑馬

[エッセイ 219](新作) 流鏑馬 すぐ目の前を、猛烈な勢いでダンプカーが走り抜けていく。流鏑馬(やぶさめ)は、そんな迫力をもってすぐ間近で見守る観衆たちに迫ってくる。 馬がスタートしてまもなく、パーンという乾いた音が響き、万雷の拍手が起こっ…

敬老の日

[風を感じ、ときを想う日記](201)9/15 敬老の日 今日、9月の第3月曜日は敬老の日、国民の祝日である。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」のが趣旨だそうだ。あらたまってそういわれてみると、ちょっと恥ずかしい気もす…

繰り上げ十三夜

[風を感じ、ときを想う日記](200)9/13 繰り上げ十三夜 あす9月14日は、旧暦では8月15日にあたる。十五夜、あるいは中秋の名月とよばれる日である。旧暦では、7月、8月、9月の3ヵ月間を秋としているが、その中間に位置する8月15日をと…

9,11

[風を感じ、ときを想う日記](199)9/11 9、11 民間航空機4機を乗っ取っての、米・同時多発テロから7年が経つ。 1機目が世界貿易センタービル北棟に突っ込んだのは、9月11日午前8時46分(米・東部時間)であった。続いて9時03分には、…

重陽の日

[風を感じ、ときを想う日記](198)9/9 重陽の日 古来より、中国や日本では、陽数(奇数)を縁起のいい数として扱ってきた。このため、3月3日や5月5日のように陽数の重なる日を節句としてお祝いした。一年に5回あることから、まとめて五節句とよ…

白露

[風を感じ、ときを想う日記](197)9/8 白露 昨日、9月7日と以降の半月間は、二十四節気でいう白露にあたる。秋分直前の四節気である。暑さ寒さも彼岸までというが、暑さを納める2週間となるはずである。白露は、「白く光っている露」という意味だそ…

生活機能評価

風を感じ、ときを想う日記(196)9/7 生活機能評価 「バスや電車で、1人で外出していますか?」、「階段を、手すりやかべをつたわらずに昇っていますか?」、「周りから『いつも同じ事を聞く』などの物忘れがあるといわれますか?」、「今日が何月何日…

サルスベリ

[エッセイ 218](新作) サルスベリ 小さなハチが家内を襲った。ある晴れた日、二階のベランダで布団を干しているときのことだ。ハチは、すぐそばまで伸びてきたサルスベリ(百日紅)にたかっていた。ミツバチを一回りスリムにしたような小さなものだった…

防災の日

[風を感じ、ときを想う日記](195)9/1 防災の日 大正12年(1923年)9月1日午前11時58分、関東地方を大地震が襲った。死者、行方不明者は10万人を超えたという。正確な人数は、142,800人とも105,000人だったともいわれている…