曼珠沙華

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[風を感じ、ときを想う日記](203)9/22
曼珠沙華

 彼岸の入りとともに、今年もあちこちで赤い花が目につくようになった。さっそく、彼岸花の名所である小出川の土手を訪ねてみた。両岸に、何百メートルにもわたって深紅の帯が連なっている。

 小出川は、藤沢市の北部、慶応大学キャンパスの南側に開けた水田の間を流れる小川である。西の茅ケ崎市の方向にむかってゆるやかに流れている。ここの彼岸花も、昔、人の手で植えられたものだという。いまでは、地元の人によって大切に保護されている。

 このブログでは、過去2回にわたって彼岸花について取り上げた。タイトルは、最初が「彼岸花」、次が「ヒガンバナ」である。そこで今回は「曼珠沙華」としてみた。普通はマンジュシャゲと読むが、その言葉の由来からいけばマンジュシャカと読むのが妥当なようでもある。

 この花は、韓国では「相思花」というそうだ。なにもないところに、突然茎が伸びてきて美しい花をつける。花が枯れたあと、今度は葉っぱが出てくる。お互い相手のことを想っているが、花と葉っぱは決して相まみえることはない。

 死人花など、とかく忌み嫌われがちな呼び方をされる日本に比べ、なんとロマンに満ちたやさしい呼ばれ方ではないか。