2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

竹の子

[風を感じ、ときを想う日記](29)4/30 竹の子 スーパーで、立派な竹の子を見かけるたびに手が出かかる。しかし、結局は、少人数の家族では大きすぎて持て余すだろうと買い控えてきた。 そのささやかな願望が、きのうの夕食でやっと叶った。蕗、さつま…

松と竹

[エッセイ 56](既発表 2年前の作品) 松と竹 今月半ば、郷里の母が体調不良を訴えたため10日ばかり帰省した。先に帰っていた妹が、竹の子をたくさん米糠入りの水に浸しておいてくれた。妹の話では、他にもいろんな人から竹の子をあげるといわれたとの…

甲山会

[風を感じ、ときを想う日記](28)4/28 甲山会 瀬戸内の、静かな湾の中央部に、小さな半島が突き出ている。その部分はこんもりとした小山になっており、わが母校はその中腹を切り開いたところに建てられていた。 昨日参加した甲山会という同窓生のゴル…

芝桜

[風を感じ、ときを想う日記](27)4/25 芝桜 大山(おおやま)を間近に望む田園地帯を、きれいな小川がさらさらと流れている。その土手に、数百メートルにわたって芝桜が植えられていた。赤と白、それにピンクも混じって、いろいろな幾何学模様を造り…

クルージング

[エッセイ 118](新作) クルージング 4月初め、カルチャーセンターで親しくしていた友人が、豪華客船による世界一周の旅に出た。地球を西に回る、104日間の長旅だそうだ。その2日後、新しく生まれた飛鳥兇、やはり横浜の大桟橋を離れていった。こちら…

アメリカハナミズキ

[風を感じ、ときを想う日記](26)4/22 アメリカハナミズキ わが家には、アメリカハナミズキが2本ある。しかし、成木を植えたのに、四半世紀も経った今でも花は数えるほどしかつけてくれない。 初夏には、毎年無数の花芽をつけるが、その大半は春を待…

チューリップ

[風を感じ、ときを想う日記](25)4/20 チューリップ わが家のプランターには、6株のチューリップが植わっている。しかし、花が咲いるのはわずか1株だけである。その一輪も、近所の花檀で見かける華やかな姿態に比べればいかにも貧相である。 この春…

ディズニーシー

[風を感じ、ときを想う日記](24)4/18 ディズニーシー 今日、東京ディズニーシーに遊びに行った。お天気に恵まれ、絶好のディズニー日和となった。お天気に恵まれ・・とはいったが、絶好の日を選んで出かけただけのことである。 愛子様の足跡をたどり…

交通違反

[エッセイ 15](既発表 3年前の作品) 交通違反 前日から降り続いていた激しい雨は、夜明け前に上がった。昨日は雨と寒さで憂鬱であったが、今日は晴れ上がって暖かい。今朝は早めに起きて7時には車で家を出た。新湘南バイパスからは、まるで絵に書いた…

八重洲会

[風を感じ、ときを想う日記](23)4/16 八重洲会 私は、東京駅の前にある小さな会社で、社会人としての第一歩を踏み出した。まだ会社としての体をなしていなかったが、世間では伸び盛りの注目株として通っていた。 その会社は、八重洲のちっぽけなおん…

花は桜か山吹か

[風を感じ、ときを想う日記](22)4/15 花は桜か山吹か ソメイヨシノに代わって、八重桜が盛りをむかえようとしている。由緒あるしだれ桜の話題と競うように、大阪では造幣局の通り抜けがにぎわっていた。 ふと目線を転じれば、小判が鈴なりに輝いてい…

シクラメン

[風を感じ、ときを想う日記](21)4/14 シクラメン 久しぶりの晴れ間に、彼女は喜びをからだ全体で表現していた。 昨年12月、わが家にやってきたシクラメン嬢は、今日も透きとおるような深紅の肢体を惜しげもなく陽光にさらしている。昨年もそうだっ…

ヂゲ

[風を感じ、ときを想う日記](20)4/13 ヂゲ きのう、ヂゲの会というゴルフコンペに参加した。夜来の豪雨は多少弱まったが、結局最後まで降り続いた。 それにしてもよく集まる。春秋年2回、同郷の出身者が集まっての私的なゴルフの会であるが、もう2…

風を感じ、ときを想う日記

[風を感じ、ときを想う日記](19)4/11 ボケとハナカイドウ ボケとハナカイドウ、両者の違いがやっとわかった。 永い間、この時期に小ぶりの庭木に花をつけるのは、みなボケ(木瓜)だとばかり思っていた。ボケは子供のころからなじみがあったが、ハナ…

銘撰あきたこまち

[風を感じ、ときを想う日記](18)4/10 銘撰あきたこまち 昨日、酒の安売りチェーン店で、「銘撰あきたこまちブレンド」という10キロ入りのお米を買ってきた。代金は、税込みで3,471円であった。 家内が米びつに移そうとしたとき、’06,2,…

高齢者一年生

[エッセイ 54](既発表 2年前の作品) 高齢者一年生 重くたれこめた空からぽつぽつと水滴が落ちてきた。1週間前から心配はしていたが、予報どおりとうとう本降りになってしまった。集合時間にはまだ30分以上の余裕があったが、みんなを待つつもりでと…

花祭り

[風を感じ、ときを想う日記](17)4/8 花祭り 今日、4月8日は花祭り、お釈迦さまの誕生日である。 この日、お寺ではお花見堂というミニチュアのお堂が用意される。その中央に、生まれたばかりのお釈迦様の立像が据えられる。お釈迦様が天上と天下を指…

英会話教室

[風を感じ、ときを想う日記](16)4/7 英会話教室 今日から、新しい英会話教室が始まった。 社会保険事務所に付属する語学教室の閉鎖が決まったとき、クラスメイトの中に個人教授を紹介してくれる人がいた。大半のクラスメイトは専門の教室に移っていっ…

桃の花

[風を感じ、ときを想う日記](15)4/6 桃の花 いま、桃の花がきれいだ。花は、枝に沿ってビッシリとついている。桃の花は五弁とばかり思っていたが、最近は、八重桜のように花びらがたくさんついているものも珍しくない。垣根越しに見えるのは、たいて…

自転車

[エッセイ 117](新作) 自転車 先月、片道8キロの道をママチャリで6往復した。49年ぶりに走る、海岸沿いの懐かしい県道である。高校時代に比べ、カーブやアップダウンが大幅に削られ、全線きれいに舗装されていた。 2月末、母が胃潰瘍で入院した。…

年度始め

[風を感じ、ときを想う日記](14)4/3 年度始め 今年は、曜日の関係から今日が事実上の年度始めとなる。新しく入学する児童や学生たちにはまだ数日の余裕があるが、新社会人にとっては今日が初出勤日となる。組織改正や人事異動によって新しい職場に移る人…

つくしんぼう

[エッセイ 92](既発表 1年前の作品) つくしんぼう 桜前線が話題に上り出すころ、川の土手ではつくしんぼうが顔を出す。そのユーモラスな姿は、子供のころの思い出とも重なって多くの人に愛されてきた。 春先、畦道で1本見つけつい手が伸びる。その脇に…

お花見

[風を感じ、ときを想う日記](13)4/1 お花見 今日は、室内にいるだけで春爛漫を感じる。爛漫を、手元の国語辞典で調べてみたら、咲き乱れることとあった。昨日まで花冷えが続いた。明日は雨だという。花見は今日をおいてない。 近所のコンビニでおにぎ…