2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

尾瀬

[エッセイ 67](既発表 5年前の作品) 尾瀬 この季節になると、「夏がくれば思い出す はるかな尾瀬 遠い空」のメロディーがつい口をついて出てくる。この透きとおるようなメロディーと、水芭蕉というふだん目にすることのできない神秘的な花の名前が、私…

右肩上がりの梅雨前線

[風を感じ、ときを想う日記](286)7/29 右肩上がりの梅雨前線 九州北部から東北地方にかけて梅雨前線が延びている。時々消えたり形を変えたりすることはあるが、7月中旬以来ほぼ一貫してこの右肩上がりの形を維持している。北の冷たい空気が居座る…

頭皮のなやみ

[エッセイ 252](新作) 頭皮のなやみ 昨年の夏ごろから、頭とくに後頭部が痒いと感じられるようになってきた。痒さとともに、フケもたくさんでるようになった。うっかり引っ掻いたりすると、小さなカサブタが爪の間にくっついてくることもある。湿疹でも…

タイガースファン

[エッセイ 23](既発表 6年前の作品) タイガースファン 先日、埼玉県に住む古い友人と、お互いの近況について電話で語り合った。彼は、その翌日甲子園球場に試合を見に行くとはしゃいでいた。試合とはもちろん阪神対巨人のことである。彼は、阪神が絶好…

腰痛

[エッセイ 66](既発表 5年前の作品) 腰痛 近ごろ、私の仕事仲間にも腰痛で苦しんでいる若い人が多い。生活が豊かになり、みんなひ弱になってしまったのだろうか。もっとも、ひとのことをとやかくいえる柄ではなかった。 20年前、私もひどい腰痛に悩ま…

日食

[風を感じ、ときを想う日記[(285)7/23 日食 「これから新幹線で高崎まで行けば、日食に間に合うかもしれない」「私は行かないわよ」「ジョウダンだよ!」。朝食のとき、天気予報を見ながら交わした夫婦の会話である。 この日、関東のお天気は曇り時…

槌音

[風を感じ、ときを想う日記](284)7/21 槌音 昨年秋、近所の宅地造成工事についてエッセイに書いたことがある。ある通信会社の社宅のあったところで、鉄筋コンクリート造りの中層住宅が4棟建っていた。土壌汚染が見つかって土を入れ替えたり、擁護…

定期健診

[エッセイ 24](既発表 6年前の作品) 定期健診 私の左腕の内側は、一週間前から青紫に変わったままである。血液検査のために採血した際、看護婦がちょっとしたミスで軽い内出血を起こしたためである。べつに痛くはないが、このシーズンは半袖で出かける…

プレミアム商品券

[エッセイ 251](新作) プレミアム商品券 「あれ?ここでも使えるんだ!」。この地域では、2軒の商店しか使えないと思っていたプレミアム商品券が、実は近所のスーパーでも使えることがわかった。たしかに、その店には「商品券取扱店」という表示があっ…

水害

[エッセイ 65](既発表 5年前の作品) 水害 この13日から14日にかけて、新潟県の中越地方と福島県の会津地方の水害で大きな被害を出した。この2日間で、降雨量が500ミリにも達したところがあったという。被害が大きかったのは、中之島町、三条市…

スズメのコロニー

[風を感じ、ときを想う日記](283)7/15 スズメのコロニー わが家の最寄りの駅前は、小さな広場になっている。それを取り巻く歩道と中央のロータリーには、ケヤキの大木が植えられている。駅の出入口の両側にも一本ずつあり、両方から通路を覆うよう…

南紀の温泉

[エッセー 250](新作) 南紀の温泉 紀勢本線が全線開通したのは昭和34年(1959)7月15日、いまからちょうど50年前である。本線と名のつく幹線にしては、ずいぶんと遅れてやってきた鉄道である。 もともと観光地の多い南紀であるが、紀伊半島…

梅雨の合間に

[風を感じ、ときを想う日記](282)7/13 梅雨の合間に 先月の18日、甲山会という高校同窓生のゴルフコンペに参加した。そのとき、これでゴルフは秋までお預けにしようと思った。これから先、梅雨は最盛期に向かう。雨にたたられるか、降られなけれ…

本地垂迹説って?

[風を感じ、ときを想う日記](281)7/11 本地垂迹説って? エッセイ「高野山」を書くにあたって参考とした資料を紹介する。 [神職の友人が提供してくれた本地垂迹説の解説] 仮の姿云々は周知のこととして、垂迹とは日本の衆生を救済するためにこの世…

写真館

[エッセイ 64](既発表 5年前の作品) 写真館 6月下旬、ニューヨークにいる長男のお嫁さんが、2人の女の子を連れて一時帰国した。昨年2月に成田を発って以来1年半ぶりの再会である。3歳半になる上のおねえちゃんはすっかり大きくなり、言うこともや…

高野山

[エッセイ 249](新作) 高野山 神道と密接な関係にあるはずの天皇家のお墓が、高野山の「奥の院」にあるのはなぜだろう。大きなお墓に、鳥居が建てられているのもここでは珍しくない。そういえば、今上天皇の孫に当たる秋篠宮悠仁様の個紋に、高野山特産…

七夕まつり

[エッセイ 63](既発表 5年前の作品) 七夕まつり 平塚の七夕祭りが始まった。国道1号線と並行して走る商店街に、豪華な竹飾りが並ぶ。素材はプラスチック系が主流で、その時々の流行や風俗を敏感に反映した飾り付けになっている。戦後間もない昭和25…