右肩上がりの梅雨前線

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[風を感じ、ときを想う日記](286)7/29
右肩上がりの梅雨前線

 九州北部から東北地方にかけて梅雨前線が延びている。時々消えたり形を変えたりすることはあるが、7月中旬以来ほぼ一貫してこの右肩上がりの形を維持している。北の冷たい空気が居座る一方、エルニーニョ現象によって太平洋高気圧の張り出しが弱くなっているためだそうだ。

 両者の境界線に前線ができる。その上に次々と雷雲が発生し発達する。パワーはまさに右肩上がりである。その下では、同じような場所で集中豪雨が発生する。山口県や九州北部では、土砂災害による犠牲者が多数出た。

 防府市の老人ホームで、最後まで行方不明になっていたおばあちゃんもやっと見つかったという。毎日災害現場に通いつめていた連れあいのおじいちゃんのことが気になっていたが、これでやっと一緒に連れ添うことができ安堵されたことであろう。おばあちゃんをはじめ犠牲者のご冥福をお祈りしたい。

 そして群馬県館林市では竜巻が発生した。黒い雲に覆われ、あらゆるものが巻き上げられ空を舞った。一般の人が撮影したというその瞬間の映像はものすごい迫力があった。撮影された人の機転と勇気に敬意を表したい。自然の力の偉大さと恐ろしさを改めて実感させられた災害である。

 このぐずついたお天気は少なくとも7月一杯は続き、夏空が見られるのは8月に入ってからになるという。苦手なはずのカンカン照りが待ち遠しい。