2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

巣立ち

[エッセイ 346] 巣立ち 三日前のこと、陽が西に傾きかけたころ、テレビに飽きて庭に出てみた。松の枝先では、小さなスズメが一羽さかんに鳴いていた。前日助けた雛と、鳴き声も鳴き方もそっくりだった。もしやあの雛では、と思いしばらく眺めていた。する…

子スズメ

[風を感じ、ときを想う日記](512)5/27 子スズメ 庭の落ち葉をかき集めていたら、どこかでピーピーという鳴き声がする。その声の様子から、小鳥の雛が親鳥を呼んでいるように聞こえる。あちこち探し回っていたら垣根の外側、側溝のふたの上にスズメ…

スポンサーは葬儀社

[風を感じ、ときを想う日記](511)5/25 スポンサーは葬儀社 昨日は、グラウンドゴルフの競技会で汗を流した。主催は市の老人クラブ連合会、後援は株式会社和田という会社だった。大会の案内には、お弁当とお茶、さらには賞品までスポンサーの会社が…

旭天鵬の優勝

[エッセイ 345] 旭天鵬の優勝 優勝決定戦は、日本人の栃煌山とモンゴル出身の旭天鵬の間で争われることになった。そのとき、私はなぜか旭天鵬を応援する気になった。日本人力士の優勝が、大関栃東以来6年間も途絶えたままになっているというのに・・。 …

ふる里の海

[風を感じ、ときを想う日記](510)5/20 ふる里の海 昨日の土曜日、ふる里の在京町人会が東京・麹町で開かれた。私のふる里は、いまは合併して一つの町になっているが、かつては四つの町が並立していた。そんなことから、在京町人会はいまも合併前の…

新緑の青梅路を行く

[風を感じ、ときを想う日記](509)5/16 新緑の青梅路を行く 会社OB会の、年一回の日帰りバス旅行に参加した。行き先は東京都の西の端、青梅市とその近郊である。高齢者の体力と嗜好に合わせた、“新緑の青梅路を行く”という企画だった。 バスは、新…

カーネーション

[エッセイ 344] カーネーション 5月の第2日曜日は母の日、母の日といえばカーネーションが定番である。ところが、このキーワードをインターネットで検索すると、昨年の秋ごろから花そのものではなく、NHKの朝ドラの記事が目立つようになった。そして…

五月の風

[風を感じ、ときを想う日記](508)5/12 五月の風 私たちの町内には、ゆうゆうクラブという老人会がある。そのメンバーに向けて、毎月「ゆうゆう通信」というお知らせが配布される。会員の動向や行事の案内が中心で、いわばミニ機関紙といっていい。 …

雷雲に振り回されて

[風を感じ、ときを想う日記](507)5/11 雷雲に振り回されて 北関東で、竜巻が大暴れしたのはつい数日前のことだ。その強烈なパワーに圧倒され、以来雷雲にはことのほか神経質になっている。 昨日の木曜日は、市内のグラウンドゴルフ協会主催による競…

ツツジとサツキとシャクナゲと

[エッセイ 343] ツツジとサツキとシャクナゲと 名残の桜見物に出かけたとき、シャクナゲの赤い花をたくさん見かけた。一つひとつの花はツツジと変わらないのに、それが十個以上も集まって球状になっているのでたいそう豪華に見える。しかし、葉っぱや木の…