新緑の青梅路を行く

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[風を感じ、ときを想う日記](509)5/16
新緑の青梅路を行く

 会社OB会の、年一回の日帰りバス旅行に参加した。行き先は東京都の西の端、青梅市とその近郊である。高齢者の体力と嗜好に合わせた、“新緑の青梅路を行く”という企画だった。

 バスは、新宿を出ると関越道と圏央道を経て、多摩川の支流・秋川渓谷へと分け入った。その先には、払沢の滝(ほっさわのたき)という、日本の滝百選にも選ばれた美しい滝がある。山道を15分も登ると、僧侶のもつ払子(ほっす)のようだと形容される優美な姿が目に入ってきた。

 昼食は川波という割烹店だった。秋川がその流れを緩めるあたり、白い河川敷に寄り添うようにその店はあった。その美しい環境と古風な佇まい、そして山の幸、川の幸にこだわったという季節の料理を堪能することができた。

 昼食のあと、青梅市にある二つの記念館を見てまわった。一つは、日本画の巨匠・川合玉堂の作品と足跡が展示されている玉堂美術館、そしていま一つは、大衆作家・吉川英治の作品や活動の様子がみられる吉川英治記念館である。いずれも、高齢者にはなじみの深い人物であり作品である。

 天気予報では終日雨となっていたが、現地は時折小雨がぱらつく程度で、観光にはまったく不自由はなかった。それにしても、誰もがみな、また一段と歳をとったようだ。