タケノコ三昧

[風を感じ、ときを想う日記](1405)4/15

タケノコ三昧

 

 知り合いの方から取れたてのタケノコを頂戴した。茹でるのは早いほうがいいだろうと、雑用は脇に置いてすぐに調理にとりかかった。タケノコは米ぬかと一緒に茹でるのがいいといわれているので、前回の使い残しを探し出し、それで間に合わせることにした。新しいものをわざわざ買いに出かけるほどのこともないだろうと思ったからだ。結果はそれで十分だった。

 

 実は、タケノコのほかにフキの茎もいただいた。立春を過ぎたばかりのころ、フキのトウを頂戴したことがあるが、二度目は本体の茎をいただいたわけだ。あのときはフキノトウ味噌にして早春の香り楽しませてもらったが、今度はタケノコ料理の脇役を努めてもらうことにした。

 

 できあがったタケノコ料理は三品である。タケノコの酢味噌和え、タケノコにフキと生揚げを加えての煮物、そしてそれらに鶏肉を加えて釜で炊き上げたタケノコご飯である。この日は、それらをまとめて夕食でいただいた。まさにタケノコ三昧の饗宴を楽しませてもらったわけである。

 

 旬の食材をいただくと寿命が延びるといわれている。旬の食材には、その季節に人が過ごしやすいような栄養を多く含んでいるということだそうだ。タケノコやフキはまさに旬の食材だが、これらをたっぷりといただいた私たちは、これから先、初夏にかけていっそう元気に過ごせることになりそうだ。ありがたいことだ。

点検商法・体験実録

[エッセー 715]

点検商法・体験実録

 

  ある日の昼下がり、といってもつい先日のことである。“ピンポーン”とインターホンが鳴った。それには家内が応対し、振り向くとこういった。「いまちょっと手が離せないので、あなた代わりに玄関に出てちょうだい。なんでも、だいぶ前に案内書類の届いていた水道設備の点検の段取りだそうよ」。

 

 訪問してきた業者は、玄関先でいきなりこう切り出した。「○○会社の△△というものです。水道設備の点検作業のことですが、明日の午後でいかがでしょうか」。小生「ああ、その頃なら予定も入っていないよ」。業者「じゃあ、ここにお名前と住所、それに家族の人数を記入してください。明日の午後、1時から2時の間にはお伺いできます」。かくして、翌日の再訪を約して彼は帰っていった。

 

 部屋に戻って、だいぶ前に届いていたという役所からの書類を出してもらった。なんだ、これは水道設備ではなく下水道の設備のことではないか。それも、役所からではなく、委託を受けたという別の業者からのものだ。さっきの業者は、なんだかいんちきくさいなあ!ここで、やっと警戒心が芽生えてきた。

 

 早速、上水道と下水道の両方の役所に確認の電話をしてみた。すると、下水道は本物だったが、上水道はそんな予定は一切ないという返事だった。この日やってきた業者は、いわゆる点検商法を目的としたものと推測された。すぐ断ろうと思ったが、先方は名刺すら置いていっていなかった。私としたことが、なんという不注意だったことか。こんどは、警察署に電話して指導を仰ぐことにした。

 

 そして、翌日の約束時間を迎えた。この日は終日雨だったので雨戸は閉め切り、玄関はもとより勝手口も厳重に施錠してそのときを待った。予定通り業者はやってきた。「やはり、お断りしようと思ったが、名刺をいただいていなかったのでこちらから連絡することはできなかった。実は、役所はもとより警察署にも相談させてもらって決めたものです」。「改めてお断りします」。と返答した。

 

 先方は、わかりましたといってあっさりと引き下がっていった。「雨の中、わざわざ専門の係員まで連れてきたのに!」と開き直るかと身構えていたが、先方もこちらの覚悟と準備を察したらしい。なにか言い返してきたら、クーリングオフの権利も持ちだすつもりでいたが、その必要はなかった。

 

 それにしても危ないところだった。いままで、このような事例には厳しく対応し、一度も被害に遭ったことはなかった。しかし、今回は“水道”違いではあるが案内書類が事前に来ていたことと、家内が先にインターホンで応対していたことが、こちらの警戒心を緩めてしまったようだ。まさに油断大敵である。

                          (2026年4月14日 藤原吉弘)

タンポポも花盛り

[風を感じ、ときを想う日記](1404)4/10

タンポポも花盛り

 

 グラウンド・ゴルフで利用させてもらっている広場は、緑の広場と名付けられてはいるが、実態は雑草の生えた広い空き地である。その空き地の土色が、半月くらい前から急に緑色に変わってきた。緑が濃くなったといっても、単に雑草が生い茂ってきただけのことではあるが・・。毎日、いろいろなグループが球技に戯れているので、草たちも生命維持には大変な思いをしているはずである。

 

 そんな緑の広場に、いま、黄色い塊が点々と広がっている。茎の短いタンポポの花の群落である。株はしっかりと根を張り、花の茎も斜め横に遠慮ぎみに伸びている。茎は元々短いのか、あるいは踏みつけられて伸びることができないのか、いずれにしてもせいぜい5センチ程度である。それでも、見事な黄色いアクセントの塊となって緑色の広場を鮮やかに彩っている。

 

 それにしても、すごい生命力である。踏まれても、蹴られても、千切られても。葉っぱはもとより花たちも次々と伸びてくる。そんな厳しい環境下でも、濃い緑と真黄色を維持している。そして、やがて花たちは、球体をした綿毛となって大空に飛び立っていくはずである。繁殖という先祖からの宿命を背負って。

 

 あのプレー中も、なるべくそれらを踏みつけないよう、ボールがその上を走らないよう、皆で気をつけている。そして、ふと足を止めて見入ってしまうこともある。緊張感の中にも、ホッとした瞬間を私たちに授けてくれているようだ。

チューリップが満開

[風を感じ、ときを想う日記](1403)4/6

チュ-リップが満開

 

 居間に掛けてあるカレンダーの今月の写真は、広いチューリップ畑とその脇をSL観光列車が走っているという情景である。そこには、「オランダのチュ-リップ・エクスプレス」という説明がつけられている。そういえば、佐倉市にも似たような公園があった。広いチューリップ畑とオランダ風の風車、同郷出身者のゴルフ・コンペの行き帰りによく出くわした風景だった。

 

 チューリップといえば、ご近所でもいまが見頃である。“満開のサクラにつられて上ばかり見ていないで、下の方も注意してよく見てよ。赤や黄色の花にはきっと満足してもらえるはずですよ~!”といわれそうである。そう、オランダや佐倉はもとより、いまいずこででも美しいチューリップが楽しめそうである。

 

 ご近所に限ってそれに焦点を当ててみると、大抵のご家庭が鉢植えにして、通りからでもよく見えるようにしてある。もちろん、専用スペースをお持ちのお宅もあるにはあるが、極めて少数派である。いずれにしても、赤、黄、ピンク、あの華やかな姿には、心が癒やされるどころかウキウキとさせられてしまう。

 

 実は、わが家も鉢植えにしてみたが、古い球根だったせいか、葉っぱは大きく育ったが花は咲かずじまいである。その球根の産地といえば富山だが、あちらではそれを立派に育てるために咲いた花は一斉に刈り取っている。いわば、こうした犠牲があってこそ、美しい花が咲くということのようだ。

引地川親水公園のサクラ

[風を感じ、ときを想う日記](1402)4/3

引地川親水公園のサクラ

 

 わが家の、近場のサクラの名所といえば、大庭城址公園とその眼下に見える引地川親水公園があげられる。両者は隣接しているが、サクラの満開時期には5日程度のずれがある。よって立つ立地条件の差が大きく影響していると思われる。前者は日当たりのいい丘の上、後者は北風が吹き抜ける川の両岸である。

 

 大庭城址公園には先月の27日に訪れた。天候の加減で、やや早いかな?といったタイミングだった。そして6日後の昨日、引地川親水公園を訪れた。スケジュールと天候の加減から、快晴が約束されている今日3日ではなく、雨上がりの昨日の夕方になった。それでも、現地はそこそこの賑わいだった。

 

 サクラの開花具合は、9分9厘といってよかった。もう午後4時近い時刻だったが、満開になった花たちは、急速に広がってきた青空を背にキラキラと輝いていた。雨あがりで、まだ水たまりが各所に残っており、そこに小さな花筏が浮かんでいた。雨と風によって無理矢理散らされた花びらたちなのだろう。

 

 この公園のサクラは、南三分の一がカワヅザクラ、北三分の二がソメイヨシノである。この春も、お隣の大庭城址公園も含め、今回で三度目のサクラ見物となった。近場に春を堪能できる場所があって大変ありがたく思っている。

 

 子供のころは、4月3日は月遅れのひな祭りの日として、みんなで弁当を持って野辺に出かけていた。いま、それを懐かしく思い出しているところである。

虫歯の治療

[風を感じ、ときを想う日記](1401)4/1

虫歯の治療

 

 ここ十年ばかり、3~4ヵ月おきに歯と歯茎の定期的なメンテナンスをおこなっている。今回はそれで奥歯に虫歯が見つかった。症状は、歯と歯の隙間に隠れていたもので、入念にチェックしないと見つからないような場所だった。そんな見えにくいところで、虫歯は密かに進行していたようだ。

 

 昨日、それの最初の治療を行った。麻酔をかけて神経を抜き取り、虫歯に侵された部分を削りとった。今回はそこまでで、削り取ったところを仮に埋め合わせるだけだった。削り取った部分は、症状が落ち着くのを待って、2週間後に埋め合わせ治療を行う予定である。

 

 もう半世紀も前になるだろうか。歯茎に異常が現れ始めた。少し腫れたようになり、家族に言わせると口臭もしだしたという。これは大変だと、入念に歯磨きを続けることで対処してきた。当時、歯科医は歯については真面目に取り組んでくれるが、歯茎のトラブルはあまり相手にしてくれなかった。世間では、手間の割にもうけにならないので歯茎の治療は相手にしないのだといわれていた。

 

 以来今日まで、薬用歯磨きで歯茎の健康管理に真剣に取り組んできた。さらには、最初にも触れたように、歯科医によるチェックと歯垢の除去で対処してきた。これからも、二度と生えてきてくれない歯のために、定期的なメンテナンスに努めていきたいと思っている。

大庭城址公園のサクラ


[風を感じ、ときを想う日記](1400)3/27

大庭城址公園のサクラ

 

 この時期に、私たちが毎年訪れる近場のサクラの名所といえば、大庭城址公園と引地川親水公園である。ご近所に植えられたソメイヨシノの咲き具合から、あそこはこれから一週間くらいが見頃だろうと推測できた。

 

 かたやお天気の方は、花見に都合のいいのは今日の金曜日と次の日曜日くらいだろうと予報されていた。日曜日は混雑して駐車場探しにも骨が折れるので、平日の、それも朝早い時間が都合がよさそうだと思えた。かくして、今日、“朝ドラ”の最終回が終わるとすぐに出かけることにした。

 

 最初に訪れたのは、広場の中央にあるシンボルの大木である。例年その名に違わず見事な艶姿を見せてくれる。しかし今日はまだ5~6咲きというところだった。予想はしていたが、まだちょっと早かったようだ。それでも、私たちの期待に、それなりに応えてくれたことはいうまでもない。

 

 さらに歩を進めると、隣の広場を囲むように植えられている中堅クラスの群落が見えてきた。こちらは期待以上の7~8分咲きにまで進んでいた。折からの逆光に陰影もくっきりとして、私たちの前に美しい姿を披露してくれた。花だけでなく、それを支える幹や枝とも見事な調和をみせていた。

 

 やはり、お日様の助けがあってこそ彼女たちの美しさも倍加するというものだ。かくして、今年最初の花見は、90点越えの成果を得ることができた。