五月の風

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[風を感じ、ときを想う日記](508)5/12
五月の風

 私たちの町内には、ゆうゆうクラブという老人会がある。そのメンバーに向けて、毎月「ゆうゆう通信」というお知らせが配布される。会員の動向や行事の案内が中心で、いわばミニ機関紙といっていい。

 今年度から、そのイントロ部分を担当させてもらうことになった。そこに記載される時候の挨拶は、いわば私の季節感を表現したものといっていい。もちろん、高齢者へのエールに一番の力点を置いていることはいうまでもない。

 配布が終わった後、折を見てこの欄でも紹介させてもらうことにした。

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 この季節、お店にはたくさんの竹の子が並べられます。端午の節句には、武者人形の脇に菖蒲が添えられます。竹の子には、高く伸びようという勢いがあり、尚武にも通じる菖蒲には邪気を払う力があるといわれています。

 子供は社会の宝です。いや、高齢者だって立派なお宝です。だれもが持てる力を存分に発揮し、人のお役に立ちたいと願っています。みなが、社会のお荷物になどなりたくないと頑張っています。竹の子の勢いや、菖蒲の力を借りてでも、社会の立派な一員であり続けたいと願っているはずです。

 あるときは母のように頬をそっと撫で、またあるときは父のように鯉のぼりを力強く泳がせる。薫風のごとく、いつまでも優しく強く生きたいものです。