[風を感じ、ときを想う日記](28)4/28
甲山会
瀬戸内の、静かな湾の中央部に、小さな半島が突き出ている。その部分はこんもりとした小山になっており、わが母校はその中腹を切り開いたところに建てられていた。
昨日参加した甲山会という同窓生のゴルフコンペは、その山の名前にちなんで付けられたものである。
今回も、東京湾の埋立地、若洲ゴルフリンクスがその舞台となった。樹木は大きく育ち、適度な起伏もあって、とても人工島とは思えない。羽田発着の爆音さえ気にしなければ、磯のかおりも懐かしい情緒豊なゴルフ場である。
風がここの名物のはずだが、重く垂れこめた雨雲はとうとう吹き払われることはなかった。きれいに仕上がった晴れ舞台に感心し、ちっとも晴れぬ空模様を気にしていたら、スコアのことはすっかり忘れてしまっていた。