小出川のヒガンバナ

[風を感じ、ときを想う日記](1141)9/23

小出川ヒガンバナ

 

 秋分の日から始まる三連休は、台風15号の影響もあって大きく崩れると予報されていた。当方も、そんな状況に鑑み、今日は家でゆっくりと過ごすつもりでいた。しかし、空に雲はかかっていても、すぐに降り出しそうにはない。それどころか、いまにもお日様が出てきそうな雰囲気にさえあった。“よし、この状況を信じて、小出川ヒガンバナを見に行こう”と急遽出かけることにした。

 

 空に雲がかかってはいるが、遠方には丹沢の山並みがのぞめる。雲は高く、稜線はくっきりと浮かびあがって見える。その裾野あたりには白い雲までたなびいている。小出川の水量はかなり多く、このところの降水量の多さを物語っているようだ。そして、その両岸は赤い花で覆いつくされていた。そんな素晴らしい風景なのに、見物の人影はまばらだった。お天気を心配してのことだろう。

 

 そのとき、目の前の土手にシラサギが降り立った。続いて、灰色の鳥も降りてきた。こちらはアオサギにちがいない。種類は違うが、二羽はデート中なのかもしれない。すぐそばの人間を警戒することもなくお互いを見つめ合っていた。

 

 ところで、例年ここでは「小出川彼岸花まつり」が開かれている。当方は、人出を避けて数日前に来ることにしておりまだ参加したことはないが、今年は明日土曜日に予定されているそうだ。お天気が心配だが、近づきつつある台風はどこかへ吹き飛び、来場者には心いくまで赤い花を楽しんでもらいたいものだ。