繰り上げ十三夜

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[風を感じ、ときを想う日記](200)9/13
繰り上げ十三夜

 あす9月14日は、旧暦では8月15日にあたる。十五夜、あるいは中秋の名月とよばれる日である。旧暦では、7月、8月、9月の3ヵ月間を秋としているが、その中間に位置する8月15日をとくに中秋と呼んでいる。昔も今も、この中秋の月が一番透きとおってきれいに見えるといわれている。

 ところが、お天気は今日午後から下り坂に向かい、この2日間は名月を愛でることができないかもしれないという。そこで、昨夜じっくりと月を鑑賞した。やや霞がかかっているように見えたが、それでも深くすきとおった夜空に浮かびあがる13日の月は人を酔わせるに十分であった。

 昔の人は、十五夜が雲でだめなら十六夜(いざよい)、17日は「立待月」、18日なら「居待月」、19日になったら「臥待月」、そして20日なら「更待月」と、風流な名前をつけて待ちつづけた。さらには、「片見月」はいけないと、翌月の9月13日を「十三夜」とする予備日まで用意した。

 私は、満ちていく月には感動を覚えるが、欠けていく姿には寂しさを感じあまり好きになれない。十六夜や立待月は、風流かもしれないがいま一つ私の性に合わない。そこで、1ヵ月繰り上げの十三夜を楽しんだというわけである。

 あす夜、幸いにも晴れ上がれば、今年は二倍も月を楽しむことになる。

※感動のあまり、せっかくの月の写真を撮るのを忘れてしまった。
※昨夜(9月13日)、十四夜の月を撮影できました。私のカメラと腕ではこれが限界です。