ユズとカボチャ

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[風を感じ、ときを想う日記](547)12/22
ユズとカボチャ

 冬至にあたる昨日、わが家でもユズとカボチャが用意された。買い求めたユズは、それなりに立派なものだった。このまま湯船に入れるには、いかにももったいないと考えた。そこで、二つ切りにして汁を絞り出し、鍋もののつゆにした。おわん形をした残りの皮は、お風呂に入れて柚子湯とした。

 柚子湯には、肌をすべすべにする美肌効果があり、冷え性リュウマチにも効くという。体が温まって風邪予防にいいというのはよく知られているが、アロマセラピーのリラックス効果も期待できるそうだ。冬至と「湯治」、柚子と「融通」をかけるなど、なかなかユーモラスに語り継がれてきたものだ。

 カボチャは、夕食のおかずとして煮物にされた。実にうまかった。子供のころ、代用食として食べさせられたものとは雲泥の差があった。

 カボチャは保存がきき、保存中の栄養素の損失も少ないことから、野菜の途切れる冬場の貴重な栄養源だった。カボチャには、体内でビタミンに変化するカロチンがたっぷりと含まれている。脳卒中(中風)の予防に役立つだけでなく、皮膚や粘膜、視力、骨や歯の強化にも効果があるという。

 冬至は、陰が極まり陽に向かって動きだす日である。一陽来復、この日を境に、畳の目一つ分ずつ日脚が伸びていく。冬至は、暗闇の一番長い日、死に一番近い日から明るい日差しにむけて一歩ずつ抜け出していく転換点である。