[風を感じ、ときを想う日](882)12/14
十二月の風
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・このところ、お日様の位置はずいぶん低くなり、夕暮れはすぐやってくるようになりました。木枯らしが吹き、寒さも一段と身にしみるようです。たまに、小春日和と呼ばれる暖かい日もありますが、気持ちも、運気までも、陰の方向へと引きずられていきそうです。
それでも、22日の冬至を境に、日脚は一転して少しずつ延びていくようになります。「一陽来復」といわれるように、悪いものは出尽くし、あとはいい方向へとむかっていくばかりです。運気も、陰から陽へと転じ、どんどんと上向いていくにちがいありません。
暮れも押し詰りなにかと気ぜわしいときですが、希望は僅かずつ膨らんでいきます。明ければもっといい年になるはずです。さあ、新しい年に向けて準備を加速させましょう。・・・
遅い夜明け、すぐやってくる夕暮れ、昼間の短さはすでに底辺に至り、鍋底を這っている状態である。そして、あと一週間もすれば「陰」も極まる冬至がやってくる。寒さはこれからが本番だが、あとは「陽」に向かって進むばかりである。
明ければ、「平成」の名残りの年が、そして十二支最後の「亥年」がやってくる。歴史が塗り変わるような、大きな転換点の年になるはずである。