ポイントターニー方式

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[エッセイ 502]
ポイントターニー方式

 先日、ゴルフのホームコースで、今年最後の競技会が開かれた。その名も「ラストコール杯」と呼ばれている。今年最後の大会だけに、競技方式もいつもとは違うやり方になっていた。通常は、18ホールの合計スコアからハンデキャップを差し引いた打数の少なさで競うが、今回はポイントターニー方式といって、ホール毎に獲得したポイントの合計数の多さを競うものだった。

 与えられるポイントは、ホール毎の実際の打数を規定打数と対比して決める。規定打数より1打多い「ボギー」は1点、規定打数と同じ「パー」は2点、規定打数より1打少ない「バーディー」は3点、以下「イーグル」は4点、「アルバトロス」なら5点といった具合である。規定打数より2打多いダブルボギーや、それよりもっと多く叩いた場合は、どんなに多くても0点のままである。

 これらのポイントは、ハンデが「0」の場合である。ハンデ方式の場合は、ホール毎の難度の高い順に規定打数が1つずつ加えれる。たとえば、ハンデ18の人は、18ホールすべてにハンデが1つずつ与えられる。仮に、パー4のホールで、ハンデを持っている人が4で上れば、パーではなく「バーディー」とみなされ、獲得ポイントは3となる。18ホールでハンデに見合う成績を上げられれば、獲得ポイントの累計は30台後半またはそれ以上まで伸びるはずである。

 通常、ハンデ19以上の場合は、難度の順にさらに1つずつ加えられていき、ハンデ36の人は全てのホールに於いて規定打数は2つずつ多いことになる。私もそのような部類に入るが、今回の大会では、ハンデ19以上の人の2巡目の特典は与えられなかった。なお、公式ルールでは、加点されるホール数はハンデキャップに四分の三を掛けた数とされている。

 ゴルフの競技方式はマッチプレーが原点だといわれているが、マッチプレーは1対1の競技であり、大勢が参加する競技会にはなじみにくい。このポイントターニー方式は、マッチプレーの良さを残しながらみんなで楽しめるように改良したといってもいいのではなかろうか。

 プレーヤーは、最低でもボギー、できればパーやバーディーを取りたいと意気込むが、度が過ぎて大叩きしてしまうこともしばしばである。その点、このポイントターニー方式はいくら叩いても0止まりでマイナスはない。そんなことから、この方式はチャレンジ精神をかき立てるのに向いているといわれている。

 この日、私も出だしの3ホールで2つもパーをとり、ポイントは早々に6点と伸ばした。しかし、意気込みすぎて大叩きを重ね、結局いつもの平凡な結果に終ってしまった。他の競技もそうかもしれないが、ゴルフとは、体力とメンタルのバランスの上に成り立っているスポーツのようだ。
(2018年12月21日)