猛烈なお湿り

イメージ 1

[風を感じ、ときを想う日記](528)9/3
猛烈なお湿り

 8月は、猛烈な暑さと干ばつに悩まされた。とくに、この月の雨量は、平年の4分の1しかなかったという。ところが、9月の声を聞いた途端、とてつもないお湿りがやってきた。わが家のあたりでも、午後から一昼夜、断続的な集中豪雨に見舞われた。8月1ヵ月分の、2倍以上の雨量に達したようだ。

 ちょうどこのとき、わが町内は夏祭りの真最中だった。例年は、盆踊りを兼ねて、お盆の時期に行われるのが恒例になっていた。しかし、昨年は東日本大震災後の自粛ムードの中であっさり見送りとなった。そして、今年は踊り抜きで、半月余り遅れての小規模な開催となった。

 中央部の公園にいくつもの屋台が並べられた。飲食以外、特別な催事はなかったが、大勢の人たちが子連れで出かけてきた。どこに、これだけ多くの人が住んでいるのだろう。高齢者の静かな街だと思っていたが、この日は信じられないほどの若さと活気にあふれていた。やはり、みなお祭りを待っていたのだ。

 夕暮れが迫るころから、断続的ににわか雨に見舞われるようになった。ときおり強い雨も混じる。それでも、だれも帰ろうとせず、露店巡りを繰り返していた。大したものもないのに、このお祭り気分に浸っていたかったようだ。やがて豪雨がやってきた。狭いテントの中は立錐の余地もない。

 前日までのカラカラ天気とはあまりにも対照的な、猛烈なお湿りではあった。