春のせめぎあい

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風を感じ、ときを想う日記(152)3/27
春のせめぎあい

 弥生も半ばになると、南から春の暖気が元気よく押し寄せてくる。ところが、日本の北の空には冬の寒気ががんばっていて、なんとかそれを押し戻そうとする。三歩前進二歩後退ならぬ三寒四温を繰り返しながら、春の暖かさは本物になっていく。

 それまで安定した水平飛行を続けていた飛行機が、着陸に向け降下をはじめたとたん大きく揺れはじめる。春の人事異動が始まると、組織の中は騒然としはじめる。物事の変わり目には、とかく軋轢がつきものである。

 暖気と寒気が突っ張りあいをしている付近では気流が大きく乱れる。雲が涌く、風が巻く。ついには雷を伴った暴風雨となる。寒気が押し寄せてくる二、三日の間、日本列島はこんな春の嵐に見舞われる。

 きのう、その春の陽気に誘われてゴルフに出かけた。風はかなり強かったが、プレーできないほどのものではもちろんなかった。やはり、青空の下でのゴルフは気持ちがいいネエ。高齢者には花粉も関係ないようだし!ところが、午前中のプレーを終える直前、突風とともにしゅう雨がやってきた。

 私たちはついていた。午後のスタートのとき、その雨は痕跡さえ残していなかった。遠雷さえ聞こえていたというのに。

 不安定な気流も今日で三日目、せめぎあいにもぼつぼつ決着がつくころである。

写真は、チョッピリ早めのソメイヨシノ