さくらんぼうの花

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[風を感じ、ときを想う日記](149)3/19
さくらんぼうの花

 お正月を送ったのは二ヵ月半も前なのに、あっという間に立春が過ぎ、目の前に彼岸がやってきた。春が待ち遠しかったはずなのに、いざその時がきてみると、ちょっと早すぎると文句の一つもいいたくなる。

 つい二週間前まで、梅だ河津桜だと騒いでいたのに、いつの間にか桃の季節になっていた。濃い目のピンクにも飽きたので、少し淡い系統の色が恋しくなってきたと思っていたら、本当に白っぽい桜に出くわした。しかし、ソメイヨシノにしては花が小ぶりだし、時期もだいぶ早いようだ。

 その家のおばあちゃんが、表通りではき掃除をしていた。きれいな桜ですねと声をかけると、さくらんぼうの花ですよという返事をいただいた。実もたくさんなるので、老人一人では食べきれないそうだ。いつも近所の人に手伝ってもらっているので、今度は実のなるころいらっしゃいといってくださった。

 ここ一週間、春らしい陽気に恵まれた。嵐もあったが、晴れ間が多く気温も高めであった。木に咲く桃や木蓮の花はもちろん、足元でも、つくしやタンポポが賑やかに顔を出しはじめた。

 彼岸の中日を控えた今日、お天気は西日本から崩れだしたという。せめてお墓まいりの間くらい、晴れ間がのぞいてくれるよう祈りたい。