2007-01-01から1年間の記事一覧

百歳万歳

[エッセイ 184](新作) 百歳万歳 厚生労働省のまとめによると、この9月末で100歳以上になる人は32,200人にのぼるそうだ。統計をとりはじめた1963年はわずか153人だったというから、まさに飛躍的な伸びである。当初の6~7年は横ばいの…

かぐや

[風を感じ、ときを想う日記](114)9/15 かぐや 月探査衛星「かぐや」の打ち上げが成功した。20日後には月をまわる軌道に乗り、12月頃から観測を始める。14種類の観測機器を搭載し、月誕生の謎の解明を目指すという。 今回の打ち上げは、二つの…

シドニー

[エッセイ 183](新作) シドニー シドニーで開かれていたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が閉幕した。参加した21カ国・地域の首脳たちは、お揃いの外套のような民族衣装をまとい、シドニー・オペラ・ハウスをバックに記念撮影をしていた。 オ…

九の日

[風を感じ、ときを想う日記](113)9/9 九の日 中国の陰陽道では、奇数は陽でありおめでたい数字とされている。なかでも、数の一番大きい9がもっとも縁起がよいということになっている。9は一桁数の終わりにあたることから、無限や再生を意味し、長…

ポンペイ

[エッセイ 182] (新作) ポンペイ 古代ローマ時代のポンペイを消し去ったベズビオ火山の大噴火が迫っており、今度はナポリが消滅する可能性が高い。(中略)。噴火した場合、ポンペイを破壊した紀元79年を上回り、ナポリ付近までを火山灰などで埋めた…

アオイ科

[風を感じ、ときを想う日記](112)8/31 アオイ科 5枚の大きな花びら。その中心から突き出るブラシのような花芯。多少の例外はあるが、アオイ科の花に共通した装いである。 そんな個性的な花が、梅雨から秋口まで入れ替わり立ち代り私たちを楽しませ…

コウノトリ

[エッセイ 181](新作) コウノトリ 先月末、野生として巣立っていったコウノトリの幼鳥が元気に育っているという。あれから3週間あまり、足輪をつけるために一時的に捕獲された。体重は4、25キログラム、多少成長が遅れているようだが健康に問題はな…

KITAKOの優勝

[風を感じ、ときを想う日記](111)8/22 KITAKOの優勝 4点差を追う8回、ヒット2本と四球をつないでついに満塁となった。次の打者は四球を選んで押し出しの1点。なおも満塁、ここでホームランが出れば逆転となる。根性もののドラマならいざ知らず…

送り火

[エッセイ 180](新作) 送り火 午後8時、リーダーの合図で75個所の火床に一斉に火が点けられた。暗闇の山肌に「大」の字が浮かびあがる。大の字の「ノ」の部分は火床の数が29個所、長さは160メートルもあるという。 送り盆の16日、NHKスペシャ…

お盆の里帰り

[風を感じ、ときを想う日記](110)8/16 お盆の里帰り 足掛け5日間、お盆で里帰りした。1年に4~5回は里帰りしているが、お盆の時が一番あわただしい。その忙しさに輪をかけるのが雑草とりである。 1日2~3時間ずつ、猛暑の中を足掛け3日間も…

江ノ島の二尺玉

[風を感じ、ときを想う日記](109)8/8 江ノ島の二尺玉 昨夜、江ノ島の花火を見にいった。 開始時刻は7時15分ということだったので、それに間に合うよう小田急に乗りこんだ。車内は、ゆかたがけの若者たちであふれかえっていた。 片瀬江ノ島の駅を…

大間のマグロ

[エッセイ 179](新作) 大間のマグロ 一人の老漁師がいた。これまで1匹の魚も釣れない日が84日間も続いていた。85日目に、老人はまだ行ったことのない遠い海に漕ぎ出していった。昼ごろ、1匹の巨大なカジキマグロが針にかかった。老人とカジキは3…

橋の崩落

[風を感じ、ときを想う日記](108)8/3 橋の崩落 昨日、アメリカのミシシッピ川にかかる高速道路の橋が一瞬にして崩落した。夕方のラッシュ時であったため、事故に巻き込まれた車両は約50台に上り、数十台が水没したままになっている。犠牲者も多数…

土用丑の日

[エッセイ 178](新作) 土用丑の日 「土用丑の日には、ウナギを食べて夏ばてを防ごう」。数百年にもわたって、これほどヒットしたキャッチコピーはほかにない。これを、ウナギ屋の夏枯れ対策として考え出したのは、大田蜀山人とも平賀源内ともいわれてい…

東京駅界隈

[風を感じ、ときを想う日記](107)7/28 東京駅界隈 昨日、久しぶりに東京駅界隈を歩いてみた。 八重洲側は建設ラッシュである。大丸デパートを南北に挟んで、JR系の42、3階建て超高層ビル2棟が仕上げを急いでいる。丸の内側から、赤レンガ越しに…

続・年金安心ダイヤル

[風を感じ、ときを想う日記](106)7/25 続・年金安心ダイヤル 今日、待ちにまった社会保険事務所からの手紙が届いた。私と家内の、年金保険料の納付記録である。先月27日に、0120-657830(ロウゴナヤミムヨウ)あて電話でお願いして以…

大暑

[風を感じ、ときを想う日記](105)7/23 大暑 頭上から、太陽の光が突き刺すように降りそそぐ。足下から、そのギラギラが炎熱となって跳ね返える。行き場を失った空気中の水分が、ベタベタと私たちの肌にまとわりつく。 今日7月23日は、二十四節気…

親子ゴルフ

[風を感じ、ときを想う日記](104)7/19 親子ゴルフ 子息は、一度お父さんのホームコースで一緒にプレーしてみたいといっていた。一昨日、雨中でやっとその念願が叶った。一時帰国中の短い滞在スケジュールからいくと、空きは17日の火曜日しかなか…

体験入学

[エッセイ 177](新作) 体験入学 どこか、ランドセルを売っている店はないだろうか。あの大型スーパーならあるかもしれない。いまから行ってみようよ。電話で確かめてから出かけたほうがいいよ。周辺の大型スーパーなど心当たり6店に電話をしてみたが、…

住宅地の小川

風を感じ、ときを想う日記(103)7/13 住宅地の小川 昨日の午後、近所のスーパーに車で出かけた。買い物をしているうちに豪雨になった。しばらく待ってみたが止みそうにない。仕方ないので、思い切って帰ることにした。車のドアを開け、傘をたたんで…

恐山

[エッセイ 176](新作) 恐山 立派な舗装道路を登っていくと、やがてバスは峠を越え下りに入った。湖畔まで下りきると、赤い橋のかかった小さな川があった。このたいこ橋は、地獄に送られる人にとっては針の山にも見えるそうだ。北東北の旅3日目は、一度…

平塚の七夕

風を感じ、ときを想う日記(102)7/8 平塚の七夕 昨日、家族連れで平塚に行った。もちろん七夕見物である。外国にいる孫たちが久しぶりに一時帰国したので、案内がてら一緒に出かけたわけだ。 平塚の七夕は今年も盛況であった。土曜日のお昼ごろだった…

オール・スターダスト

風を感じ、ときを想う日記(101)7/4 オール・スターダスト パ・リーグは、12名の枠に対し楽天から8名が選ばれた。プロ野球オールスターファン投票の最終結果だ。 また“楽天”か。ただただ白けるばかりである。これではオール・スターダストである。…

茅の輪潜り(ちのわくぐり)

[エッセイ 175](新作) 茅の輪潜り(ちのわくぐり) 神職の先導で、善男善女がつぎつぎと茅で作られた大きな輪を潜っていく。潜り終えると、左に回って元の位置に戻る。また潜り、今度は右に回って元の位置に戻る。3度目を潜ると、そのまま本殿の前に進…

年金安心ダイヤル

[風を感じ、ときを想う日記](100)6/28 年金安心ダイヤル 試しにと、0120-657830(ロウゴナヤミゼロ)にダイヤルしてみた。 「ネンキンアンシンダイヤルです」。――年金の確認をしたいのですが・・。 「基礎年金番号は何番でしょうか」 「…

奥入瀬渓流

[エッセイ 174](新作) 奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう) 私は、家族3人を乗せて、国道103号線をただひたすら北に向かって走りつづけていた。秋田県も北端に近いところである。あとの3人は、長距離ドライブの疲れもあってか、すっかり寝込んでいた…

ノウゼンカズラ

[風を感じ、ときを想う日記](99)6/24 ノウゼンカズラ ここ数日、豆腐屋のラッパを連想させるような橙色の大きな花が、あちこちで見られるようになった。ノウゼンカズラである。周りの緑にもよく映え、その鮮やかな橙をいっそう引き立てて見せる。橙…

夏至

風を感じ、ときを想う日記(98)6/22 夏至 夏至(げし)はたいてい6月21日である。しかし、今年は一日ずれて6月22日となった。いうまでもなく、夏至は一年のうちでもっとも昼間の長い日である。夏至が二十四節気の一つであることはいうまでもな…

サツキの剪定

[風を感じ、ときを想う日記](97)6/20 サツキの剪定 サツキの花が終わった。ツツジより約1カ月遅れてのことである。今日はお天気もよく、明日には燃えるごみの収集車もやってくる。そんなわけで、今日はサツキの木を一本一本剪定してやった。 花をつ…

津軽半島

[エッセイ 173](新作) 津軽半島 その会社の仙台支店に在勤中、青森営業所へは2ヵ月に1度くらいの割で足を運んでいた。いつも利用していたビジネスホテルの、最上階にあるラウンジからは青森港がよく見えた。バイキング方式の朝食は、そのラウンジでと…