夏至

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風を感じ、ときを想う日記(98)6/22
夏至

 夏至(げし)はたいてい6月21日である。しかし、今年は一日ずれて6月22日となった。いうまでもなく、夏至は一年のうちでもっとも昼間の長い日である。夏至二十四節気の一つであることはいうまでもない。陽が極まり、あとは陰に向かうだけのためか、たいした行事もないようだ。

 東京の場合、この日の昼間の長さは約14時間35分、夜は約9時間25分である。冬至の昼間が約9時間45分なので、夏至のそれは4時間50分も長い。今日は、昼間が一番長いというだけでなく、北半球にとっては太陽が一番近くにある日でもある。

 一番近くから、もっとも長い間太陽に照らされるのだから、理屈の上ではこの日がもっとも暑くなるはずである。しかし、夏至は読んで字のごとくやっと夏が来たということで、本格的な暑さはこれからやってくる。しかも、まだ1カ月近い梅雨のジメジメを辛抱した上での話である。

 今年の梅雨は、入ったと思ったらすぐ中休みになってしまった。今年は、全国的に貯水量が例年を大きく下回っているという。いやな梅雨ではあるが、これからしっかりと降ってもらう必要がありそうだ。

 ところで、「羊頭を懸けて狗肉を売る」<恒言録>。肉を扱う業界には、伝統的にこの諺がついてまわっているようだ。
 ――見かけだけ立派にして、実質が伴わないたとえ。看板に偽りがあること。羊の頭を看板に出しておき、その実は狗の肉を売ること。「羊頭狗肉」ともいう。「羊頭を懸けて馬肉を売る」ともいう。――三省堂・ことわざの辞典より

 肉の業界に限らず、あちこちで灰色の梅雨空のような話が多すぎる。スカッとした青空は期待できないものだろうか。