KITAKOの優勝

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[風を感じ、ときを想う日記](111)8/22
KITAKOの優勝

 4点差を追う8回、ヒット2本と四球をつないでついに満塁となった。次の打者は四球を選んで押し出しの1点。なおも満塁、ここでホームランが出れば逆転となる。根性もののドラマならいざ知らず・・、と思っていたら本当にそうなってしまった。それも快心の大ホームランである。
 
 まさに絵に描いたような、ドラマでしか見られないような大逆転劇が目の前で起こった。野球は筋書きのないドラマといわれるが、現実の世界でそれがおこったのだからたまらない。
 
 全国高校野球選手権大会は、こうして佐賀北高校が5対4で広陵高校を下し初優勝を遂げた。佐賀県勢としては、76回大会の佐賀商以来13年ぶり、公立高校としては、78回大会の松山商以来11年ぶりのことだそうだ。

 平素の血の出るような練習の積み重ねが、本人もビックリのファインプレーを呼ぶ。一生に一度の無心のプレーが、誰も予期しえない感動に満ちたドラマを演出する。もし、プロ野球がこのような試合をしてくれたら、誰も大リーグなどに興味を示さないはずである。

 試合中、あのKITAKOの文字を見るたびに、なぜか紀州南高梅(なんこうばい)を連想した。南高は、新種発見者の南部川村の高田貞楠と、改良協力者である南部高校園芸部の名前に由来する。梅干を見ただけで、酸っぱい唾が出てくるあの条件反射だろうか。

 北高の優勝を心からお祝いしたい。