平塚の七夕

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風を感じ、ときを想う日記(102)7/8
平塚の七夕

 昨日、家族連れで平塚に行った。もちろん七夕見物である。外国にいる孫たちが久しぶりに一時帰国したので、案内がてら一緒に出かけたわけだ。

 平塚の七夕は今年も盛況であった。土曜日のお昼ごろだったせいか、混雑で歩くだけでも大変な思いをした。孫たちにとっては、人のお尻を見物にいったようなものだ。

 七夕祭りは、昔から仙台が有名である。その様を「伝統と優雅」と表現するとすれば、平塚のそれは「流行と華麗」とでも形容できよう。

 七夕の行事は、もとは中国から伝わってきたものである。当時は「しちせき」とよばれていた。それが、日本の棚機の女(たなばたつめ)と結びついて平安の宮中行事となり、「たなばた」と呼ばれるようになった。江戸時代に入り世の中が落ち着いてくると、庶民の間でも広く親しまれるようになった。

 面白いことに、日本には笹に短冊という情報伝達手段があった。いつしか、陰暦のこの夜、短冊に願いごとを書いて笹につるし、デート中の織姫星と彦星に託すようになった。

 7月7日はもちろん陰暦である。梅雨と重なる太陽暦と違って、陰暦に相当する8月下旬は星の見える確率が抜群に高い。この時期、素朴で邪気のない純粋な願いは、ストレートにお星さまに届くはずである。
 
 今年の陰暦の七夕は、8月19日がそれにあたる。