九の日

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[風を感じ、ときを想う日記](113)9/9
九の日

 中国の陰陽道では、奇数は陽でありおめでたい数字とされている。なかでも、数の一番大きい9がもっとも縁起がよいということになっている。9は一桁数の終わりにあたることから、無限や再生を意味し、長寿若返りに通じるとも考えられている。

 こうして、究極の吉数が重なった9月9日が、1年で一番縁起のよい日ということになった。この日は、究極の陽が重なることから、重陽(ちょうよう)の日と呼ばれ、とくに長寿の節句としてお祝いされるようになった。

 それにしても、9月の前半は暦の上ではなにかと賑やかな時節である。9月1日は台風要注意日の「二百十日」、昨日の8日は二十四節気でいう「白露」、そして今日9日は五節句の「重陽節句」、明後日になると台風準注意日の「二百二十日」がやってくる。

 先日の招かざる客・台風9号は、律儀にも両災厄日の中間「二百十五日」にやってきた。こちらの9は、縁起がよいどころか最悪の数字となった。
 
 やはり日本では、「苦」に通じる9より、末広がりの「八」の方がなじみやすいのかもしれない。