ハロウィン・グッズ

イメージ 1

[風を感じ、ときを想う日記](120)10/6
ハロウィン・グッズ

 “Trick or treat! (お菓子をくれないといたずらするよ!)”。仮装した子供たちが、こう叫んで家々を訪ねる。応対に出たその家の主人は、 ”Happy Halloween (ハロウィン。おめでとう)”と応じて、用意してあったお菓子をプレゼントする。海の向こうでは、10月31日の夜を万聖節(Hallowmas, All Saint’s Day)の前夜祭、いわゆるハロウィンとして賑やかにお祝いする。

 これは、2年前に書いたエッセイ「亥の子(いのこ)」の書き出し部分である。そのハロウィンの関連グッズが、近所のスーパーにも賑やかに並べられている。もうそんな季節になったのかとビックリさせられてしまう。

 目と口の部分をくり抜かれたオレンジ色の大きなカボチャ、子供のための仮装グッズ、ろうそくや室内装飾品などのパーティー用品、グリーティングカードや絵本、ビデオやDVD、そしておもちゃからキャンディーにいたるまでビッシリと並べられている。バレンタインデーやホワイトデーのように、柳の木の下にはそんなにもたくさんのドジョウがいるのだろうか。

 たしかに、仮装した子供たちが大勢繰り出したら、夕方の街も活気づくかもしれない。各家庭でパーティーをひらけば、それなりに景気の刺激になるかもしれない。しかし、お祭りや運動会などの伝統行事が目白押しのこの季節に、カボチャの仮装パーティーはどうしても違和感のほうが先に立ってしまう。

 このキャンペーンは、私にはデパートやスーパーの一人相撲としかみえない。