2011-01-01から1年間の記事一覧

季節のかおり

[風を感じ、ときを想う日記](463)10/5 季節のかおり 散歩中、そのかすかなかおりにふと足を止め、どこだろうと振り返る。その存在を確かめると、また安心して歩き出す。あの、黄色い小さな花の群れは、芳香を伴って葉っぱの茂みから突然現れる。 二…

プラネタリウム

[エッセイ 323] プラネタリウム 秋分の日からの4日間、親類の弔事で実家に帰った。中秋の名月から旬日が経っていたので、日が暮れるとあたりは真っ暗になった。秋の空は澄み渡り、おまけに大都市から遠く離れているので、闇夜の空は果てしなく深い。その…

シニアも躍る

[風を感じ、ときを想う日記](462)9/29 シニアも躍る 昨日はホームコース恒例の、シニアだけのゴルフコンペに参加した。 空は高く、透明なブルーが稜線のかなたまで続いている。赤とんぼが群れ、列になって目の前を横切っていく。心は躍り、ショット…

この四日間

[風を感じ、ときを想う日記](461)9/27 この四日間 妹の義母が亡くなったというので、彼岸の中日にあたる金曜日に急きょ帰省した。台風15号が日本を襲ったのは水曜日、帰省の前々日のことだ。妹たちの帰省は台風の翌日だったので、大変な思いをし…

台風とヒガンバナ

[風を感じ、ときを想う日記](460)9/22 台風とヒガンバナ 秋分の日をはさむ一週はお彼岸でもある。お天気のいい日には、この頃地中から突然現れるヒガンバナを見に行こうと思っていた。 ところが、お天気はだんだん悪い方に傾き、とうとう台風の本体…

敬老の日を楽しむ会

[風を感じ、ときを想う日記](459)9/20 敬老の日を楽しむ会 昨日は、町内の老人クラブが主催する「敬老の日を楽しむ会」という集まりに参加した。今年5月から仲間に入れてもらっているクラブである。敬老の日だからといって、どこからかご招待があ…

猛暑の中のゴルフ

[風を感じ、ときを想う日記](458)9/19 猛暑の中のゴルフ 9月18日といえば彼岸の入りの2日前、暑さ寒さも彼岸までとはいっても、朝夕は冷気さえ感じさせる時節である。ところが、この日の気温はそんな常識を吹き飛ばすすさまじさだった。この夏…

ホール・イン・ワン

[風を感じ、ときを想う日記](457)9/18 ホール・イン・ワン ホール・イン・ワン、といってもグラウンド・ゴルフの話である。昨日の朝、出かける前トイレに行ったら、そこに住みついている女神さまが、「今日は一緒に行って応援してあげる」といって…

モッコクとハマキムシ

[エッセイ 322] モッコクとハマキムシ いつもの植木屋が来てくれたのは、8月も終わりに近いころだった。この時期剪定されたものは、ほとんどの木がそのままの姿で次の春を迎える。ただ、マキ、ヤマモモ、それにモッコクの3種類だけは、切られた直後から…

テロと災害(あれから10年、あのときから6ヵ月)

[エッセイ 321] テロと災害(あれから10年、あのときから6ヵ月) 米同時テロから丸10年が経った。あらためて、みんなで犠牲者を追悼し、あの忌まわしいテロを心から憎んでいる。しかし、いまも世界中からテロの恐怖がなくなる気配はない。 そこで、…

高校同窓会 ’11

[風を感じ、ときを想う日記](456)9/11 高校同窓会 ’11 昨日、都内のホテルで高校の同窓会が行われた。土曜日の昼間という時間の設定がみんなの都合に合っていたのだろうか。高級ホテルという場所がみんなを引き寄せたのだろうか。いつにもまして集…

ドジョウ

[エッセイ 320] ドジョウ いま、話題の中心になっている生き物といえばドジョウである。長崎県には、そのドジョウを題材にした民話があるそうだ。 ・・むかしむかし、ある一人の親孝行な男がいた。そのお母さんが、豆腐が食べたいというので買いに出かけ…

台風に振り回されて

風を感じ、ときを想う日記(455)9/4 台風に振り回されて 西湘バイパスで、台風12号のしぶきを浴びたのはもう一週間も前のことだ。その台風に、いまだに日本中が翻弄され続けている。これだけ広範囲に、かつ長時間にわたってみんなに災いを及ぼし続…

ゴルフの脱夏休み

[風を感じ、ときを想う日記](454)8/29 ゴルフの脱夏休み 暑いからといって、重い腰を上げようとしないのでは心身ともに退化していくばかりである。ゴルフもこのあたりで脱夏休みにしようと、昨日、ホームコースの月例大会に出かけた。 天気は曇り時…

ヒヨドリのヒナたち

[エッセイ 319] ヒヨドリのヒナたち ヒヨドリのつがいが、ピーピーと鋭い声をあげながらそこら中を飛び回っていた。その動きから、なにか異常なことがおきたと推察された。すぐ庭に出てみた。彼らのヒナとみられる幼鳥が、庭の隅で短い羽をバタつかせてい…

降ってよかった!

[風を感じ、ときを想う日記](453)8/21 降ってよかった! 恒例の町内盆踊り大会は、東日本大震災の自粛ムードを受けて早い段階から中止と決定されていた。今年はそれに代わるものとして、お盆明けの日曜日に「青空スポーツ祭り」という行事が予定さ…

母の初盆

[風を感じ、ときを想う日記](452)8/17 母の初盆 母の初盆のため、長女と長男の家族を含む一族10人全員で帰省した。 私たちジジババは、みんなに先立って10日に帰省した。実家には普段誰も住んでいないので、短期間といえども快適に過ごすために…

アメリカフヨウ

[エッセイ 318] アメリカフヨウ ここ数年、夏になると巨大な花が目につくようになった。夏の大きな花といえばヒマワリと相場が決まっていたが、その黄色に対抗するようにピンクや真っ赤な花が咲き乱れている。そのまま通り過ぎようとしても、そのあでやか…

孫娘のお泊り

[風を感じ、ときを想う日記](451)8/3 孫娘のお泊り 長男宅の孫娘2人が、先月の末から足掛け4日の予定でお泊りに来た。 初日は日曜日だったので、子供たちの両親も一緒に来た。長男夫婦は、久しぶりに2人だけでゆっくりできると、小6と小4の子供…

胃カメラ ’11

[風を感じ、ときを想う日記](450)7/30 胃カメラ ‘11 今日、1年ぶりに胃の内視鏡検査を受けた。カメラは鼻から差し込む最新式のものだ。去年あったポリープが今年は消え、別のところに小さなものができていた。無視して差し支えない程度だという。 …

ジュニアなでしこ&シニアハワイアン

[風を感じ、ときを想う日記](449)7/29 ジュニアなでしこ&シニアハワイアン 川崎に住む中学3年生の孫娘が、バスケットボールの県大会に出るという。昨日、その応援に平塚まで出かけた。試合はお昼近くに始まった。 今年度の、神奈川県中学校バスケ…

ウィーン

[エッセイ 317] ウィーン この旅に出る前、ヨーロッパの歴史を少し勉強してみた。時代とともに国境や国名がころころ変わる。どんな経緯で、なぜそうなるのか。そんな背景を理解しないまま今の姿を見物してみても、その感動は薄っぺらなものになってしまい…

ブラジリアと世界文化遺産

[エッセイ 316] ブラジリアと世界文化遺産 知り合いのご子息が、ブラジルの首都・ブラジリアから転勤で家族そろって帰国された。そのご子息は、彼の地に5年間勤務されたが、このたび東京の勤務にかわったのだそうだ。 その話題の中で、私はブラジリアが…

なでしこジャパン

[エッセイ 315] なでしこジャパン もう何十年も前のことだ。なにかのレポートを書こうとして、ピンクという英語のスペルを確認する必要があった。英和辞典を取りだし、PINKの項を開いてみた。ナデシコ、石竹、石竹色、桃色、淡紅色・・という順で日本語が…

ブダペスト

[エッセイ 314] ブダペスト かつて、隅田川の右岸は武蔵の国、対岸の東側は下総の国と呼ばれていた。その両方の国を結ぶのが、1661年に完成した全長200メートルの両国橋である。1686年、江戸の膨張に伴って下総の国の南葛飾郡は武蔵の国に編入される。二…

ブラチスラバ

[エッセイ 313] ブラチスラバ ここブラチスラバはいやに貧相に見えた。プラハという、中世の大都市に魅せられた直後のためだろうか。 一番の観光スポットといわれるブラチスラバ城にさえ、ほとんど感動を覚えることはなかった。その建物の形から、「ひっ…

歌舞伎鑑賞教室

[エッセイ 312] 歌舞伎鑑賞教室 七夕の前日、国立劇場で歌舞伎の「義経千本桜・渡海屋の場/大物浦の場」を鑑賞した。事前にいただいた入場券には、歌舞伎鑑賞教室というサブタイトルがつけられ、“歌舞伎―その美と歴史―”という小冊子が添えられていた。 …

友人の葬儀

[風を感じ、ときを想う日記](448)7/5 友人の葬儀 親友が逝って、昨日で一週間が経つ。その彼のお通夜が、先の日曜日におこなわれた。葬儀はその翌日、昨日の月曜日のことだった。亡くなったのが先週初めなので、一週間も間が空いてしまった。葬儀場…

プラハ

[エッセイ 311] プラハ CDでスメタナを聴いていたら、「あれ?それ、モルダウじゃない!」と家内から声がかかった。なんでも、中学校で習った曲だという。さらに、いま参加している合唱クラブの曲集にもあると、譜面まで持ち出して見せてくれた。この曲は…

友のこと

[エッセイ 310] 友のこと 高校からの、最も親しい友人がすい臓がんで逝った。4月も半ばにかかるころ、同期生で一泊二日のゴルフを一緒に楽しんだばかりである。そのとき、彼は初めてそのことをみんなに告げた。みんなは、それほど深刻とは受け取っていな…