2006-01-01から1年間の記事一覧

ニューヨーク・普通の生活の日記⑨(6/1)「マイアミ・ビーチ」

[エッセイ 129](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記⑨(6/1)「マイアミ・ビーチ」 ニューヨークから南へ3時間弱、眼下に細長い島が見えてきた。本土に寄り沿うように南北に横たわるその島は、狭い所で幅は数百メートル、しかし長さは何十キロに…

ニューヨーク・普通の生活の日記⑧(5/31)「ミュージカル」

[エッセイ 128](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記⑧「ミュージカル」 水曜日の昼下がり、ここブロード・ウェイ(Broadway)にはあちこちに長蛇の列ができていた。その多くが中年以上のおばさんたちである。なかには、観光バスでやってくる高校生の…

ニューヨーク・普通の生活の日記]⑦(5/30)「スーパーマーケット」

[エッセイ 127](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記⑦「5/30」 ニューヨーク市は、その中心であるマンハッタン島と、本土のブロンクス地区、東側のロングアイランド島にあるクイーンズ地区とブルックリン地区、それに南側の海上に浮ぶスタッテン島の…

ニューヨーク・普通の生活の日記⑥(5/29)「プリマス」

[エッセイ 126](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記⑥「プリマス」 太平洋のど真ん中に浮ぶ小さな岩を、コンクリートの分厚い防波堤ががっちりと囲い込んでいる。その周囲には、波消しブロックが何重にも敷き詰められ、荒波のひとしずくたりとも寄せ…

ニューヨーク・普通の生活の日記⑤(5/28)「アカデミック・ボストン」

[エッセイ 125](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記⑤「アカデミック・ボストン」 ボストンといえばボストン交響楽団、そして小沢征爾氏を連想する。小沢氏は、1973年から2002年まで、30年近くも同交響楽団の音楽監督をつとめた世界的な名…

ニューヨーク・普通の生活の日記④(5/27)「ボストン・コモン」

[エッセイ 124](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記④(5/27)「ボストン・コモン」 ここボストン・コモン(Boston Common)は、全米で最も古い公園として知られている。設置されてまもなく、市民の共用の場として使われるようになったことから“コモ…

ニューヨーク・普通の生活の日記③(5/26)「MoMA」

[エッセイ 123](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記③(5/26)「MoMA」 朝食のとき、お嫁さんからアウトレットモールへの誘いがあった。最近、ニューヨーク郊外にも巨大モールがオープンしたという。さいわい、孫娘たちのナーサリースクールはお…

ニューヨーク・普通の生活の日記②(5/25)「マンハッタン」

[エッセイ 122] ニューヨーク・普通の生活の日記②(5/25)「マンハッタン」 孫娘2人が通うナーサリースクール(託児所:Nursery School)は、自宅から車で5分くらいの小さな教会に併設されていた。上の子は週5日、下の子は週3日、それぞれ午前中2時…

ニューヨーク ・普通の生活の日記①(5/24)「出発」

[エッセイ 121](新作) ニューヨーク・普通の生活の日記 ①(5/24)「出発」 たしか、28年前の4月下旬だったと思う。私が仙台に転勤して2年が過ぎていた。その仙台に、両親が郷里からはるばる訪ねてきてくれた。私たち家族4人は大喜びし、大歓迎し…

新緑と落ち葉

[エッセイ 120](新作) 新緑と落ち葉 新緑の季節は落ち葉のシーズンでもある。この季節、住宅街の落ち葉は秋の枯れ葉よりはるかに多い。一般の家庭では、年間を通して緑を維持できるよう、常緑樹が数多く植えられているためである。 家の周りに散らかっ…

爪白癬

[風を感じ、ときを想う日記](36)5/20 爪白癬 ちょっと他人には言いにくい話だが、思い切って書いてみることにする。 私は、もう30年も前から水虫に悩まされてきた。私の場合は、1週間も軟膏を塗り続ければすぐきれいに治った。しかし、ちょっと気…

[エッセイ 59](既発表 2年前の作品) 鯵 先日、家内が新鮮な鯵をたくさん買ってきた。近海でその朝捕れた目の活き活きしたものであるが、形が小さいためひと山500円で売られていたそうだ。なるほど、中形と小形が半々くらい、グラム単位で売るには商…

三十五連勝

[エッセイ 58](既発表 2年前の作品) 三十五連勝 横綱朝青龍が北勝力に敗れ、初場所初日から続いていた連勝記録は史上5位の35で止まった。殊勲の初金星を挙げた北勝力は1横綱、3大関を破っての6連勝。出場している横綱、大関の総なめは横綱武蔵丸…

嵩山会

[風を感じ、ときを想う日記](35)5/15 嵩山会 嵩山会(すうざんかい)、こちらも在京同窓生の有志によるゴルフコンペである。名前の由来となった嵩山(だけさん)は、母校の目の前に富士山のごとくそびえる6百メートル級の名山である。 その会は、毎…

[風を感じ、ときを想う日記](34)5/13 歯 上の歯、それも一番目立つ前から二番目が、両方ともぐらぐらしてきた。噛み切る力が弱まり、西瓜さえ思いきって食いつけなくなってしまった。徐々にではあるが、歯自体も前のほうに押し出され格好も悪くなっ…

つつじ

[風を感じ、ときを想う日記](33)5/10 つつじ この時期、どこへ行ってもはなやかなつつじの群落が目に飛び込んでくる。 わが家の近辺はやや盛りを過ぎたが、これからは箱根方面が見ごろとなる。箱根といえば、箱根神社の隣にある山のホテルのつつじが…

ゴールデンウィーク

[風を感じ、ときを想う日記](32)5/8 ゴールデンウィーク 長い休みがやっと終わり、今日から日常の生活に戻った。 今年のゴールデンウィークは、曜日の並びが良かったため、9日間連続のお休みになった人も多かった。おまけに、後半は好天にも恵まれた…

人口減少社会

[エッセイ 119](新作) 人口減少社会 半年くらい前だったろうか。テレビのドキュメンタリー番組で、老人たちが村の神社を解体している様子を映しだしていた。なんでも、人口が極端に減少し、コミュニティーを維持できなくなったためだという。村落が一つ…

れんげ草

[風を感じ、ときを想う日記](31)5/4 れんげ草 「手に取るな(取らで) やはり野に置け蓮華草」 れんげを見かけるたびにこのフレーズを思い出す。適材適所を端的に表現する言葉として広く使われているが、もとは、滝野瓢水という俳人が、遊女を身請け…

愛知万博

[エッセイ 96](既発表 1年前の作品) 愛知万博 4月下旬のある一日、愛知万博を楽しんだ。万博は、1970年の「大阪」以来実に35年ぶりである。生きているうちにもう二度と万博にお目にかかることはないだろうと、多少の悲壮感も伴いながら出かけて…

愛犬の定期健診

[風を感じ、ときを想う日記](30)5/2 愛犬の定期健診 長男夫婦から預かった胴長の小型犬、しいちゃんは、椎間板ヘルニアを患ってまもなく3年になる。一時は、下半身がまったく動かなかったが、今ではごく普通の生活ができるようになった。他の犬と違…

竹の子

[風を感じ、ときを想う日記](29)4/30 竹の子 スーパーで、立派な竹の子を見かけるたびに手が出かかる。しかし、結局は、少人数の家族では大きすぎて持て余すだろうと買い控えてきた。 そのささやかな願望が、きのうの夕食でやっと叶った。蕗、さつま…

松と竹

[エッセイ 56](既発表 2年前の作品) 松と竹 今月半ば、郷里の母が体調不良を訴えたため10日ばかり帰省した。先に帰っていた妹が、竹の子をたくさん米糠入りの水に浸しておいてくれた。妹の話では、他にもいろんな人から竹の子をあげるといわれたとの…

甲山会

[風を感じ、ときを想う日記](28)4/28 甲山会 瀬戸内の、静かな湾の中央部に、小さな半島が突き出ている。その部分はこんもりとした小山になっており、わが母校はその中腹を切り開いたところに建てられていた。 昨日参加した甲山会という同窓生のゴル…

芝桜

[風を感じ、ときを想う日記](27)4/25 芝桜 大山(おおやま)を間近に望む田園地帯を、きれいな小川がさらさらと流れている。その土手に、数百メートルにわたって芝桜が植えられていた。赤と白、それにピンクも混じって、いろいろな幾何学模様を造り…

クルージング

[エッセイ 118](新作) クルージング 4月初め、カルチャーセンターで親しくしていた友人が、豪華客船による世界一周の旅に出た。地球を西に回る、104日間の長旅だそうだ。その2日後、新しく生まれた飛鳥兇、やはり横浜の大桟橋を離れていった。こちら…

アメリカハナミズキ

[風を感じ、ときを想う日記](26)4/22 アメリカハナミズキ わが家には、アメリカハナミズキが2本ある。しかし、成木を植えたのに、四半世紀も経った今でも花は数えるほどしかつけてくれない。 初夏には、毎年無数の花芽をつけるが、その大半は春を待…

チューリップ

[風を感じ、ときを想う日記](25)4/20 チューリップ わが家のプランターには、6株のチューリップが植わっている。しかし、花が咲いるのはわずか1株だけである。その一輪も、近所の花檀で見かける華やかな姿態に比べればいかにも貧相である。 この春…

ディズニーシー

[風を感じ、ときを想う日記](24)4/18 ディズニーシー 今日、東京ディズニーシーに遊びに行った。お天気に恵まれ、絶好のディズニー日和となった。お天気に恵まれ・・とはいったが、絶好の日を選んで出かけただけのことである。 愛子様の足跡をたどり…

交通違反

[エッセイ 15](既発表 3年前の作品) 交通違反 前日から降り続いていた激しい雨は、夜明け前に上がった。昨日は雨と寒さで憂鬱であったが、今日は晴れ上がって暖かい。今朝は早めに起きて7時には車で家を出た。新湘南バイパスからは、まるで絵に書いた…