有明月とジュピター

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[風を感じ、ときを想う日記](831)1/14
有明月とジュピター

 朝、雨戸を開けると、南側の空が広く見渡せる。わが家では、その雨戸を一年中ほとんど同じ時刻に開ける。朝6時半より少し前くらいである。夏はすでに日は高く昇りギラギラと輝いているが、冬至を過ぎたばかりのこの時期は東の空がやっと白み始めたばかりである。

 ここ数日、明るくなりはじめたその南東の空に、美しい残月と明るく輝く大きな星が並んで見える。星は月よりやや右上の方向にあり、間にはもう少し暗く小さい星も見受けられる。弓なりに反り上がった細い月と、明るく輝く星の列が、薄暗い空をバックにみごとに浮き上がってみえる。

 月は、月齢によっていろいろな呼び名がつけられている。ところが、満月を過ぎ、下弦を過ぎるととたんにその名も少なくなる。そんな中で唯一呼び名があるのが月齢25日の「有明月」である。昨日の月はそれに当たっていた。月が痩せ細って新月の闇に向かう4日前の残月である。

 その有明月の右上で燦然と輝いているのが木星である。両者の間で、肩身を狭まそうにしてそっと光を放っているのが火星だそうだ。しかし、こちらは木星とは比べものにならないくらい弱い光である。

 それにしても、月と惑星の両雄が一列に並んだところを肉眼で見られるのはかなり珍しいことではなかろうか。