車庫の屋根の葺き替え

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[エッセイ 516]
車庫の屋根の葺き替え

 車庫の屋根がずいぶん傷んできた。樹脂製の波板なので、風雨はもとより、紫外線にはとくに弱いようだ。色あせし、もろくなって、ところどころひび割れもしている。何カ所か雨漏りの跡も確認できる。ぼつぼつ葺き替えの時期にきているようだ。記録をみると、前回やったのはもう15年も前のことになる。

 そのときは、母屋の塗装工事で来てもらっている業者に、ついでにやってもらった。古い記憶では35,000円だったと思う。実は、つい数カ月前にもペンキの塗り替えをした。その業者からは、もしそのつもりがあるなら、いつでもいってくださいといわれていた。しかし、なんとなく言いそびれてしまった。

 気候もよくなり、屋外の作業も快適にできるような季節になった。「よし、今回の葺き替えは自分でやってみよう!」と思い立った。実は、前々回のときは自分でやった。高齢になったとはいえ、これくらいの作業なら簡単にこなせるはずだ。さっそく、ホームセンターで樹脂製の波板12枚と付属部品を買ってきた。

 快晴の朝、一番で作業に取りかかった。まずは、いままでの古い波板を剥がさなければならない。古釘を、ギイギイと鳴らしながら引き抜き、次いで傷んだ波板をすべて引きはがした。15年前にペンキ屋が葺いた波板は、長さが一間半もある大きなものだった。傾斜の付いた梁の上では、その扱いにさえ苦労した。

 さっそく新しいものを葺きたいところだが、鉄骨の一部が腐食しており、補強する必要があった。それらを済ませ、やっと本番に入った。一番下流側から4枚ずつ、合計12枚を専用の釘で順に固定していった。打ち込んだ釘は約150本、ご近所の方には、その金槌の音が相当迷惑になったのではなかろうか。

 やっと、全部固定することができた。時計をみたらちょうどお昼になっていた。朝ドラを見終わってすぐ始めたので、3時間半くらいかかったことになる。途中でトイレに行ったり、水を飲みにいったりしたのでそれにも結構時間をとられたが、とにかく半日で仕上げることができた。

 あとは、古い波板の処分が残っている。その粗大ゴミは、連休が明けてから指定業者に頼むことになる。おそらく1,500円くらいはかかりそうだ。波板と部品等の購入費は17,000円強、総額では19,000円近くになりそうだ。それでも、業者に依頼したときより1万5~6千円節約できたことになる。

 それにしても足腰が痛い。立ったり座ったりするときはもちろん、平坦なところを歩くのにさえ難儀な思いをしなければならない。傾斜の付いた梁だけの危なっかしい足場で、半日も踏ん張っていたのだから当然であろう。

 今更ながら、体力の衰えを実感しないわけにはいかない。そうはいっても、ケガをしなかっただけ儲けものと考えるのが穏当なところではなかろうか。
(2019年5月5日)