20周年祝賀会

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[エッセイ 450]
20年周年祝賀会

 若者たちが、ハロウィンの準備にうつつを抜かしているころ、私たち高齢者は、自分たちなりのパーティーの在り方を模索していた。私たちのグラウンド・ゴルフのサークルは、創立から20年の節目を迎えていた。なにか記憶に残るようなお祝いの会でも開いて、次の飛躍に備えようではないか・・と。かくして、先日、市中心部の商工会議所ビルで20周年祝賀会を開催した。

 出席者はクラブの会員が43名、町内会長などの来賓が2名の計45名だった。会員は全部で51名だが、スケジュールが合わなかったり体調が思わしくなかったりで、8名の欠席が早い段階から確定していた。驚いたのは、この高齢者集団にあって、出席予定者にドタキャンが一人も出なかったことである。

 私は、今年度からこうしたイベントの常任の幹事を仰せつかっている。季節ごとの大会、一泊旅行、定期総会あるいは忘年会や新年会といった催事の幹事役である。今年はそれに周年行事の特別のイベントが加わった。会員は高齢になったとはいえみなひとかどの人物である。幹事が引っ張るのではなく、できるだけ会員ファーストの精神でいきたいと考えてきた。

 今回は、先日開催した秋季大会の表彰式もこの会合のプログラムに組み込んだ。さらには、市内の有力なハーモニカ楽団を招いて、会を盛り上げようと予定していた。ただ、この企画も、演奏を聴くという受け身ではなく、その伴奏で全員が声をそろえて歌うというものにした。曲はもちろん、私たちの若かりし頃流行ったみんなの知っている歌ばかりである。

 ところで、私たちのグラウンド・ゴルフのサークル、善南グリーンクラブは前述のとおり、20年前の1996年に7名のサムライでスタートした。ただ、残念ながら、現役で残って活躍しているのは1人だけである。しかし、こうした先輩たちのおかげで、いまでは50名を越える大サークルに成長した。

 私たちのサークルでは、ホールインワンを達成するたびに、一回100円を貯金箱に寄付することにしている。チリも積もれば・・というが、年間にまとまると十万円を大きく超える額になる。従来は、それを一定期間まとめて、慈善団体などに寄付させていただいていた。たまには自分たちのために使おうと、今回の祝賀会の予算では、多くの部分をそれで賄うことにした。

 グラス片手に、先輩たちの思い出話をたくさん聞いた。団体戦だった秋季大会の表彰式では大きな歓声を上げた。そして懐かしのメロディーでは思い切り声を張り上げて歌った。予定の2時間半はあっという間に過ぎていった。

 次は、25周年にするか、30周年まで待つことにするか。しかし、それまで元気でいること、そしてなにより現役で頑張っていることが大前提である。
(2016年10月31日)