八重洲会 '18

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[風を感じ、ときを想う日記](848)4/15
八重洲会 ‘18

 一年ぶりに古い職場の同僚と再会できた。東京駅八重洲口の前にあった勤務先の社屋が、日本橋に移転して半世紀近くになる。この日集まった人たちは、そこで一緒に働いていた古い同僚たちである。社屋が再び八重洲に戻ることはなかったので、先細りのなか、生き残った貴重な仲間たちである。

 会場は、その歴史と名前にちなんで、長い間八重洲富士屋ホテルを利用していた。ところが、こちらも数年前閉鎖となり、日暮里のホテルへと移っていった。そのホテルに、この日は27名が集まった。出席者名簿には30名の名前があったが、高齢のせいかドタキャンが3名ほどあった。
 
 参加者名簿の中には結婚して名字の変わった人が数名いた。新しい名前ももちろん知っているが、呼びかけるとき口から出てくる名前はきまって旧姓だった。名前だけではない。当時の記憶はどれも鮮明に浮かび上がってきて、思い出話に詰まるようなことは一度もなかった。
 
 ところで、この会のメンバーは半世紀近くも新規供給がなく、高齢化によって欠けていくばかりである。会そのものの存続が危ぶまれだして久しい。毎回、「今回が最後になるかもしれない」と思いながらなんとか続けてきた。

 そんな存続の危機の中、70歳代半ばの仲間が新しい代表幹事を引き受けてくれることになった。これでしばらくは、存続の心配をしなくてすみそうだ。