障子の張り替え

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[風を感じ、ときを想う日記](670)11/30
障子の張り替え

 「今年は、寒くならないうちに早めに済ませておこう」。そういって始まったのが障子の張り替えである。たしかに、暮れも押し詰まってそれを手掛けるには少々気ぜわしすぎる。また、屋外での水仕事も伴うので手も凍えてしまう。

 紙を張る段になって、糊付けがうまくいかないことに気がついた。しばらくやらないうちに随分下手になってしまったようだ。それでも、なんとか半分近くまで漕ぎつけた。しかし、そこで用意した糊を全部使い果たしてしまった。それらの仕上げをやっているうちに、家内は近所のスーパーに走ってくれた。

 新しく買ってきた糊で作業を再開した。なんとスムーズに運ぶことか、仕上がりも実にきれいだ。私が下手になったのではなく、糊の方がお粗末だったようだ。ただ、同じホームセンターで買った和紙風の紙の品質は申し分なかった。

 このときから、作業場も畳の上からダイニングテーブルに代えてみた。これがまた、腰への負担を軽くし、仕上がりを一段と向上させた。

 翌朝、格段に明るくなった部屋で、きれいに張られた障子をスッと開けてみた。反対側の柱に当たった障子は、トーンという小太鼓のような軽やかな澄んだ響きをあげた。そういえば、ここ数年この心地よい音は聞いていなかった。

 あらためて調べてみたら、前回張り替えたのは11年前だった。障子紙は飛躍的に丈夫になり、時間は思ったよりずっと早く過ぎ去っていったようだ。

追伸
 左上の小窓に「障子」と入れてクリックすると、11年前に書いた詳しい記事が現れます。ぜひご覧ください。