二つのレース

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[風を感じ、ときを想う日記](59)12/24
二つのレース

 今日は、テレビで二つのレースを楽しんだ。一つは、これから大人の仲間入りをしてどんどん伸びていこうとする若者たちのリレーである。いま一つは、功なり名を遂げた名馬の引退レースである。
 
 47都道府県の代表校が都大路を舞台に競い合う全国高校駅伝男子の部は、天候に恵まれ好レースが期待された。スタートと同時に4人が揃って飛び出した。先頭の4人は、団子状の43人の後続集団をどんどん引き離していった。

 彼等は、そのままトップ4として1区の10キロを駆け抜けた。宮城の仙台育英高校、広島の世羅高校、山梨の山梨学院大学付属高校、そして青森の青森山田高校の順で第2走者にタスキを渡した。4位と後続トップの5位とは1分近い差があった。
 
 この4人はいずれもアフリカ系の留学生である。褐色のしなやかな体つきは見るからに速そうにみえた。この4人が走った1区は、まるで一部リーグと二部リーグが一緒にレースをしているようであった。トップグループの4人は4人だけ、あとの43人は最初から褐色のランナー達との競争を諦めているようにみえた。
 
 たしかに、オリンピックや主要な国際レースで、アフリカ系の選手が大活躍しているのは事実である。しかし、日本人選手が彼等にまったく歯が立たないという状況ではない。

 全国の関係者に、この体たらくはなんとしても克服してもらわなければならない。逆に、留学生受け入れはまことに結構な国際貢献ではあるが、駅伝だけが目的であればそれ以上のことは口にしたくもない。

 最後まで競り合った育英と世羅は、世羅高校が逆転で栄冠を勝ち取った。1区で注目を集めた青森山田は14位、そして山梨学院は41位に終わった。

 11万2千人集まったという中山競馬場では、ディープインパクトの引退レースとなる有馬記念が行われた。

 ディープ!ディープ!の大合唱が起こる。そんな中、嫌がるスイープトウショウを、みんなでお尻を押してゲートに押し込む一幕が緊張をほぐす。まずは、逃げ切りを宣言しているアドマイヤメインが飛び出した。

 波乱の一つも期待されたが、終わってみれば結局ディープインパクトの圧勝であった。国内13戦12勝、惜しまれての引退である。

 それにしても、花のいのちは短くて・・である。