[風を感じ、ときを想う日記](911)7/18
七月の風
今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
・・・梅雨もひと休みするころ、池に咲くハス(蓮)の花の便りが聞かれるようになります。
そのハスは、スイレン(睡蓮)と混同されがちですが、両者は元来別物のようです。ハスの葉や花は水中に立っているが、スイレンのそれは水面に浮かんでいます。ハスの葉は円形で真中に茎がついているが、スイレンの葉は茎の付け根まで切れ目が入っています。
ところで、スイレンといえばすぐ、フランスの画家で日本びいきでもあるクロード・モネの絵を連想します。彼が描いたスイレンの絵は200点を超えるそうです。日本にも、国立西洋美術館やブリヂストン美術館など13箇所に所蔵されているようです。
暑い夏、処暑の一環としてハスやスイレンの絵を鑑賞するのも一興かもしれませんね。・・・
ところで、モネが作品のモデルとしていた池は、フランス北部のジヴェルニーというところにある自宅の庭だそうだ。自然にできたものではなく、庭師を雇って整備したものだという。スイレンも、鉢植えにして池に沈めていたようだ。
モネの、スイレンに対するなみなみならぬ愛情が伝わってくるようである。
[写真]
上:ハス、
下:スイレン