梅が咲いた

イメージ 1

[風を感じ、ときを想う日記](888)1/29
梅が咲いた

 突然、目の前に白い花の群落が現れた。大寒の一番寒い時期に、枝いっぱいに開いた頭上の花はまことに唐突である。別に油断していたわけではないが、この時期、木につける花といえば、地味な椿くらいだろうと思い込んでいた。それだけに、その華やかさにはただただ驚かされるばかりである。

 “わが家の近辺では、いまほとんどの家で梅が咲いている。二月の上旬から花をつけ始めたのは、おおかたが紅梅であった。その紅梅はだんだんと色あせ、白梅に取って代わられようとしている。”こんな書き出しで、梅のことをエッセーに取り上げたことがある。もう15年も前のことだ。いま、目の前にしている現象とはまったく逆の成り行きである。一体、どこでどう間違ったのだろう。

 ご近所の、垣根越しの観梅ももちろん悪くはない。しかし、たまには遠出をしてみるのもいいのではなかろうか。つい最近まで、小田原の曽我梅林や湯河原幕山の湯河原梅林、さらには熱海の熱海梅林まで、毎年のように出かけていた。しかし、あまりにも回数を重ねたためだろうか、マンネリに加え、出不精も重なって、近年は少々ご無沙汰気味である。

 そういえば、湯河原梅林は拡張して若木も沢山植えられていた。それらが成長して、いま見ごろになっているかもしれない。長らくご無沙汰している河津の、河津桜見物とセットで出かけてみるのも悪くないかもしれない。