松田の桜と曽我の梅

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[風を感じ、ときを想う日記](784)2/17
松田の桜と曽我の梅

 「河津桜咲く」と題し、桜の開花について書いたのが1月26日、あれからもう20日も過ぎている。まだ大丈夫だろうかと心配しつつ、車を西へと走らせた。空は晴れ上がり、雲一つない。私たちの向かう先には、雪をかぶった富士山が箱根と丹沢の山々の間を見え隠れしていた。

 今回の目的地は松田町。神奈川県内有数の河津桜の名所である。松田山の南面に植えられた360本もの河津桜が今を盛りと咲き誇っている。西には真っ白い富士山、そして南には眼下に逆光を透して青い相模湾が望める。頭上の桜のピンクと、足下の菜の花の黄色とのコントラストもまた見事であった。

 私たちの次の目的地である曽我梅林は、その松田から南へ車で約15分、御殿場線の東側に広がっている。梅林といっても観光用の庭園ではなく、食用として栽培されている梅畑地帯である。延べ35,000本が植えられているという。以前は毎年のように出かけていたが、ここしばらくはご無沙汰ぎみである。

 主力の白梅は、盛りを過ぎつつあるが、まだ十分に見応えはある。木が大きく成長し、それ自体が風格を醸し出しているからだ。それと並んで、いや、それ以上に美しさを誇っているのが枝垂れ梅である。枝は柳のようにしなやかに垂れ下がり、そこにたくさんのピンクの花を飾りつけている。

 桜と梅とでは風情をまったく異にするが、それぞれに個性豊かに容姿を競い合っていた。