百桜繚乱

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[風を感じ、ときを想う日記](252)3/4
百桜繚乱

 伊豆からの帰途、熱海港のそばにある親水公園に立ち寄ってみた。満開の桜並木が公園の広場をぐるりと囲んでいる。1月下旬に見た「熱海桜」はもとより、いま売出し中の「河津桜」とも雰囲気が違う。公園の手入れをしている人に聞いてみたら、「大寒桜(オオカンザクラ)」という種類だと教えてくれた。

 3月上旬はわが家の大事な記念日なので、毎年伊豆方面に一泊で出かけることにしている。湯河原の幕山で梅園を散策し、さらに河津桜が間に合うようならそこにも足を伸ばすのが定番コースである。今年は、河津桜がすでに盛りを過ぎているようなので、伊豆高原とその手前で間に合わせることにした。

 宿に着くころから激しくなってきた雪は、夕食時には少しずつ積もりはじめていた。このまま降り続いたら、普通タイヤでの翌朝の帰宅は難しいかもしれない。テレビの天気予報がその心配にダメを押していた。

 朝目覚めてみると、雪はすっかり消え薄日が差していた。帰途の熱海では、前日から気になっていた桜を鑑賞することにした。年末にはヒマラヤ桜が咲くという。1月には熱海桜が楽しませてくれた。そして熱海はいま、河津桜と大島桜、それに大寒桜が加わって華を競いあう百桜繚乱の様相を呈している。