奉納演奏会in江の島

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[風を感じ、ときを想う日記](817)10/12
奉納演奏会in江の島

 江の島の辺津宮和楽器の演奏会があると聞き出かけてみた。なんでも、今年は箏曲・山田流の開祖・山田検校の生誕260年、200回忌にあたることから、検校にゆかりの深い江の島で演奏会を開くことになったそうだ。一般の聴衆は本殿の前庭で聴くことになるだろうと思っていたが、運良く拝殿に通された。

 箏と三絃、それに尺八の奏者3人が神殿に向かって座り、私たち聴衆数十名はその後ろに座った。演奏はあくまでも神様に献げるもので、聴衆はそのおこぼれを聴かせていただくということのようだ。私たちは奏者の背中を見ながら聴き、終わっても拍手もしない、普段とはずいぶん勝手の違った演奏会だった。

 奏者は、箏が武藤祥圃さん、三絃が樋口千清代さん、そして尺八が吉田長生さんのお三方だった。それぞれの独奏が3曲、それに3人の合奏が1曲だった。いずれの曲も結構長く、併せて一時間近くを要した。とにかく、素晴らしい演奏だった。拍手したくなるのを押さえようと苦悶した小一時間でもあった。

 久しぶりの江の島だった。東京オリンピックに向けて、橋の拡幅工事も始まっていた。島内は、平日だというのに、多くの人出で結構な賑わいを見せていた。新年の七福神巡りでは、弁財天にお参りするため毎年1月にはきまって訪れているが、この時期に足を運んだことはほとんどない。

 好天にも恵まれ、思いもよらぬ素晴らしい小旅行となった。

写真上:辺津宮拝殿内部
  下:お隣にある弁財天