カルガモの子育て

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[風を感じ、ときを想う日記](798)6/16
カルガモの子育て

 町内を流れる小川では、毎年カルガモがやってきて子育てに精を出す。周りの人たちは、毎日のように川をのぞいては、雛が大きくなっていくのを楽しみに見守っている。ただ、子育てはそれなりに大変なようだ。最初は10羽くらいいても、親離れする頃にはたいてい2、3羽にまで数を減らしている。ヘビやカラスに襲われたのか、あるいは事故などで幼い命を落としたのであろう。

 今年は、その雛たちが順調に育っている。最初発見された時に比べ1羽減っただけで、10羽が母鳥のまわりで元気よく餌をついばんでいる。その姿は、産毛のヒヨコから本来の鳥らしい姿に変わり、体格も親鳥の6割くらいにまで成長している。いまでは若鳥と呼んでもおかしくない凜々しい姿である。

 野鳥の子育てというと、木の上の巣で孵った雛たちに、親鳥が運んできた餌を口移しに食べさせるというイメージがある。巣から離れるときは、巣立ちであり親離れの時でもある。もっとも、巣立ちの後、しばらくは親から餌の採り方を教わっているようだが、それもそんなに長い期間ではないようだ。

 ところが、水鳥はちょっとちがうようだ。親が雛の小さい内から外に連れ出し、教育がてら水中の藻を一緒についばんでいる。雛たちは、自分自身で外敵から身を守れるようにさえなれば、自ずから親から離れていくのではなかろうか。わが町内のカルガモにも、そんな時期が近づいているようである。


写真:町内の小川のカルガモ親子。若鳥は全部で10羽いるが、8羽しか写っていない。親から離れる距離がだんだん大きくなり、全員がそろってカメラの視野内に集まってくれることが難しくなった結果である。