ウグイスの初鳴き

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[風を感じ、ときを想う日記](788)3/25
ウグイスの初鳴き

 あの「ホーホケキョ」という声を、昨日初めて聞いた。まだとても上手いとはいえないが、まぎれもなくあの鳴き声である。ウグイスの初鳴きは、この辺りでは3月17日ごろということなので、それより一週間ばかり遅れたことになる。それでも、やっと本格的な春が来たという実感と、今年もウグイスが近くまでやって来てくれたという喜びを味わうことができる。

 春になると、いつも近くの雑木林からウグイスの美声が伝わってくる。ところが昨年、その林の半分近くが宅地開発の犠牲になった。そんな条件の厳しくなったところへ、はたして今年も戻ってきてくれるだろうかと心配していただけに、ほっと胸をなでおろす思いである。まだ定住してくれるかどうか定かではないが、今年もぜひ私たちを楽しませ続けてほしいものだ。

 ウグイスは、夏になると暑さを避けて山地に移り、里に戻ってくるのは涼しくなってからだそうだ。彼らは、普段は「チャ、チャ、チャ」というささ鳴きと呼ばれる鳴き方をする。ホーホケキョというのは、春の繁殖期にオスがメスに向かって呼びかける求愛の鳴き声だそうだ。したがて、あの美しい鳴き声が聞かれるのは、春先から山地へ移るまでということになる。

 今年も、近所に残った雑木林に腰を据えて、春告鳥の名にふさわしい美しい鳴き声を聞かせてほしいものだ。