周回遅れのクレマチス

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[風を感じ、ときを想う日記](701)6/20
周回遅れのクレマチス

 確かこの鉢の蔓はクレマチスのはずだが、もう何年も花が咲いたのを見たことがない。蔓はどんどん伸びるのに、花はいっこうに咲かない。ご近所では、5月初めには満開を迎えていたというのに・・。今年も駄目なら処分しよう!

 そんなことを考えながら毎日眺めていた。そしてついにあの紫色の花が咲いた。近隣に比べ1ヵ月以上遅れてのことである。蕾が付いたかなと思って期待していると、次の節目にできたのは葉っぱだった。そんなことが何度も繰り返されてきた結果である。この花は人をだますのがうまいとさえ思っていた。

 そんなある日、まただまされているのだろうと思っていた蕾らしいものから花が開いた。昨日のことである。花を見るのは何年ぶりのことだろう。さんざん人をだまし、イライラもさせてくれたが、一輪でも咲いてくれたので、めでたしめでたしということにしてやるつもりである。

 今朝、別の枝先を見ると、もう一つ蕾らしいものが付いていた。まただまされるかもしれないが、花になるかもしれない。さらには、新たな蕾も次々と出てくるかもしれない。たった一輪より、たくさん咲いていた方が賑やかでいい。

 人間の記憶がいかにいい加減か、この一件で十分証明できる。実は、昨年も同じことを言い続けていた。結果として、花は咲いたが今年よりさらに10日も遅かったのだ。(’14,6,30付け「わが家のクレマチス」を参照ください)