六月の風

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[風を感じ、ときを想う日記](641)6/12
六月の風

 今月の「ゆうゆう通信」には、巻頭の挨拶として次のような小文を載せた。
 
 ・・・春咲く花もあらかた終わり、梅雨とともにアジサイのシーズンがやってきました。

 この花は、場所を選ばず私たちを楽しませてくれます。日当たりが良くても悪くても、肥沃な土地でも痩せ地でも、酸性でもアルカリ性の土壌でも、気にする様子はまったくありません。その花の色を変えながら、与えられた環境に立派に適応していきます。

 彼女たちは、その日の天候によっても、輝き方を自在に変えていきます。雨にたたずむしっとりとした薄紫、太陽に輝くやや濃い目の赤と青・・雨が一番似合うはずなのに、紫色の太陽の花“紫陽花”とも表記されるしたたかな妖しい花でもあります。

 アジサイの変幻自在の生き方には、私たちにも学ぶものがたくさんあるようです。・・・

 いよいよ梅雨入りである。ここ数日、各地で記録的な大雨が観測されている。洪水や土砂崩れが発生しないことを祈りたい。そんななか、アジサイはきょうも、雨の中でしっとりとたたずんでいる。明日は晴れ間も出そうだという。彼女たちは、その顔をお日さまに向けて七色に輝かせることだろう。