名月と彼岸花

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[風を感じ、ときを想う日記](386)9/23
名月と彼岸花

 彼岸の中日とそれに続く2日間は、秋雨前線の影響を受けて荒れ模様になると予報されていた。このチャンスを逃がしたら、ヒガンバナのきれいな写真はもう撮れないかもしれない。そう思って、カンカン照りの昼下がり、カメラ片手に出かけていった。今年最後の猛暑日になるはずの、昨22日のことである。

 すっかりヒガンバナの名所になった小出川両岸だが、開花の遅れで人影はほとんど見られない。地中から、アスパラのような茎がたくさん突き出ているが、その先端はほとんどが蕾のままである。それでも、ところどころに深紅の群が輝いており、なんとか満足感を味わうことができた。

 それにしても、今夏の猛暑がこんなところにまで影響を及ぼしているとは・・・。それに引きかえ、宇宙の動きには寸分の狂いもない。夕闇が迫るころ、東の空からまん丸いお月さまが昇ってきた。昼間、カンカン照りだった代わりに、空は澄みわたり中秋の名月を遮る雲のかけらさえ見当たらない。

 夕食後、カメラを携え外に出たが、月だけ撮ってもまったく絵にはならない。昨年までは近所に立派なススキがあり、それを添え物になんとか体裁を整えていたが、今年はその株も掘り起こされ、脇役の代役さえ見つけられなかった。また一歩、自然が遠のいていったようだ。

 今日は彼岸の中日、荒天が予想されお墓参りも楽ではなさそうだ。