領海侵犯とその対応

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[風を感じ、ときを想う日記](387)9/25
領海侵犯とその対応

 「日本国民への影響や今後の日中関係を考慮すると、これ以上身柄を拘束して捜査を続けるのは相当でない」那覇地検次席検事のこの余計なひと言は、国益を大きく損ね、将来に決定的な禍根を残すことになった。

 この発言は政治レベルのものであり、司法の権限を大きく踏み外しものである。関係閣僚でさえ、このような踏み込んだ発言はなにひとつしていない。

 三権分立の大原則に立ち、国内法にのっとって粛々と、毅然と対応してきたはずなのに、これではわざわざ外交問題に格上げし、それも「負けました」と宣言したようなものだ。余計なことをいわなくても、水面下で何らかの政治判断があっただろうくらいのことは誰でも感じとるはずである。

 「拘留延長までして詳しく調べたが、裁判に持ち込むだけの証拠を固めきれなかった」。それだけでいいではないか。「自分たちは一生懸命やってきたが、内外から圧力がありやむをえず・・」と言い訳して、国益を犠牲にしてまで自分たちの立場を擁護したと思われても仕方がない。

 大阪地検フロッピーディスク改ざん問題と同じような病根から生まれてきた発想だろうか。相手は図に乗って嵩にかかってくるのは必定、これからの展開が心配である。