夏越の大祓

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[風を感じ、ときを想う日記](367)6/30
夏越の大祓

 6月末と年末には、大祓(おおはらえ)という神事が各地の神社で一斉に行われる。6月の大祓は「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」と、年末のそれは「年越の大祓(としこしのおおはらえ)」とよばれている。大祓とは、過去の罪と穢れをきれいに洗い流し、これから先を新たな気持ちで頑張ろうという行事である。

 大祓のハイライトは茅の輪潜りという神事である。善男善女が、茅で作られた大きな輪をつぎつぎと潜っていく。潜り終えると、左に回って元の位置に戻る。また潜り、今度は右に回って元の位置に戻る。3度目を潜ると、そのまま本殿の前に進んで拝礼し、お神酒をいただいて左側から退出する。これで、これまでに溜まった罪と穢れが、茅によってきれいに洗い流されたことになる。

 茅の輪とは、青い茅の束をつないで、直径2メートルを越える大きな輪にしたものである。茅は、その旺盛な生命力によって、災厄を除く神秘的な威力を持っていると考えられている。

 最近、大相撲が不祥事で揺れているが、罪や穢れを土俵に持ち込まないという意味から、俵は茅で作ってはどうだろう。もっとも、茅の葉の両側は刃物のように鋭いので怪我をしないよう気をつける必要がある。

 もちろん、この茅の土俵の提案は冗談だが、茅のお世話になる前に罪や穢れを身につけないよう心がけることが肝要である。

写真:準備の整った寒川神社の茅の輪