駅前留学、門前市の如し

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[風を感じ、ときを想う日記](346)4/12
駅前留学、門前市の如し

 例の、駅前留学の新学期が始まった。例のとは、近所の高校で開かれている英会話教室のことである。例年、新学期のころは参加者が多いので、今回もたくさんの受講生が集まってくるはずだ。

 第2土曜日の午後、開講10分前には教室に着いた。一瞬、足がすくんだ。ものすごい数の人がすでに席に着いていた。その後も続々と集まってくる。準備したものだけでは足りず、追加の机といすを隣の教室から運んできた。最終的には、いつもの新学期の2倍を超える50名の受講生が集まった。

 理由ははっきりしていた。この講座のことが、3月26日づけの地域新聞に紹介されたのだ。タブロイド版、8ページ仕立ての5ページ目、ハガキのちょうど半分のスペースに350字ほどの記事が載った。タイトルは「市民向け英会話講座が10周年」、受講風景の写真もカラーで挿入されている。記事の最後には、受講料は無料、希望者は同校☎・・番へとあった。

 この新聞は、地域限定の記事と広告によって構成されている。週に1度、折り込みチラシと一緒に各家庭に無料で配布される。主婦中心に、それなりに愛読者も多いようで、現に記事の切り抜きを持参した人もたくさんいた。

 この門前市の如き光景に、先生も俄然張り切りだした。古くからの参加者も、勉強に一段と身が入ってきたようだ。それにしても、折り込みチラシと同程度に見られているミニコミ誌が、これだけの威力を発揮するとは・・。